令和4年9月度 茨城放送番組審議会議事録概要

番組審議会議事録概要

令和4年9月度 茨城放送番組審議会議事録概要

開催日時
令和4年9月29日(木)
AM10:30~AM11:36
開催場所
茨城放送本社3階会議室
委員の出席 [*印 委員長 ・印 副委員長]
  • 渋 谷 照 夫 [ * ]
  • 小 西 俊 一 [ ・ ]
  • 池 田 敦 彦
  • 鎌 田 賢
  • 菊 池 康 弘
  • 渡 辺 勝

茨城放送出席者

  • 取締役会長

    北 島 重 司

  • 代表取締役社長

    阿 部 重 典

  • 編成事業部リーダー

    鴨 川 貴 史

  • 編成事業部ディレクター

    椎 名 公 一

  • 審議会事務局

    宮 田 浩 二

議題
「 ミッドナイト・クレージー・ラジオ 」
毎週土曜日22:00~23:00 放送

委員からの意見

委員

 結果から言えば番組はおもしろくなかった。ただ部分的に笑えるところがあり、聴いていて1時間しない感じだった。話にオチをつけず、話が話題によって次々とスライドしていく。旧車が人気という話からモビルスーツ、オリンピックの話などすごくニッチなところを狙っている。
 番組の印象は笑い声がうるさすぎて、興ざめだった。周りが盛り上がりすぎて、他の委員からも指摘があるように居酒屋トークで、身内で盛り上がるのであればこれで楽しいのはよくわかるけれども、不特定多数のリスナーにとっては話にはついていけないし、聞きづらい点が揃ってしまっている。
 人によって受け止め温度だいぶ違うと思うが、下ネタのナポレオンという自身ネーミングはしょうがないとして、リスナーを女性器の呼称にわざわざ置き換える必要があるのか。なにか稚拙に過ぎて何の芸もないと感じる。表現の自由が大切だというのは重々分かってるつもりだが、聴取者が持つであろうクエスチョンや不快感を推してなおこんな呼称にする必要があるのか。性的な話にしても、男性目線の性的な用語しか出てこない。これが逆に女性から見たらどう映るのか、聞いたらどう聞こえるのか。固いことを言うようだけれども、時間が夜とはいえどうなのかなと感じた。
 スギムさんを少し調べてみると、大変激賞する方が多い。曲も2曲ほど聞いてみたが、なかなか悪くない。自虐的だったり下品だったりはするけれども、ちょっと泉谷しげるさんの前衛バージョンみたいな、そんな印象を持った。スギムさんのこのキャラクターを放送できるギリギリのところに抑えつつ、もう少し前面にしっかり出して、スギムさんのファンを捕まえに行くような試みをしたら、より聴きやすくまた面白くもなるのかという気がする。歌もラジオでかけられない曲ではないと思うし、スギムさんにこういう面白さがあるよというのを、もう少ししっかり伝わるようにしてもいいのではと思った。
 ある種の爆弾の番組として、面白い試みだなと思いながら磨く余地は大きいかと感じた。

委員

音源 を最初にあまり概要を見ないで先に音源を聞いたら、他の委員と同じようになんか面白くない。何だろうこの番組はと思いスギムという人を調べて見たら、大変活躍して映画やテレビ・ラジオなど色々出演していて、ユニークな活躍をしてかなり受けている。どちらかと言うと変人みたいだけども、こういう活躍してる人だということで、改めてしっかり聴いてみた。
 今回の企画は22時から23時という夜中にリラックスして聴ける番組として良かったと思った。内容的には、四つのコーナーに分けてたのがいいと思う。最初のフリートークは趣味が違うのかついていけなくて、何言ってるのかよくわからなかった。2つ目のリスナーの悩み相談、メール紹介のコーナー、怖い話という3つは少し面白く、少し役に立つと感じた。
 他の委員から笑い声がうるさいという指摘あったけれども、三つの点で良かった。1つは笑い屋を一人にした点。前々回の審議会の番組では、全員が笑って話してて、全くリスナーを置いてきぼりにしてしまった。笑い屋を一人置いたので、スギムさん自身が話してる人を笑っていない。ただ笑い屋をわざわざ作ったのはいいのだけれども、少し笑いすぎという感じがした。
 2つ目はリスナーを意識して会話を進めてる。前々回はリスナーをほとんど無視して、自分たちだけ盛り上がっていた。最初のフリートークは別として、リスナーを意識して話してるのが分かった。
 3番目はアシスタントがいた点。進行役がいて一緒になって笑わないし、勝手にしゃべり続けてるところを止めて進行していた。よく考えて進行していると思う。
 内容としては、お悩み相談、体験談、最近の話題提供など少し面白くて少し役に立つと思った。お悩み相談ではリスナーのLINEの文面をそのまま読み上げていて、読み上げ方も上手だった。それで自分でその相談の答えを言いながら、最後に「お悩み解決」と自分で言ってる。その言い方もなんかユーモアがあった。
 体験談では、財布を枕にして取られた話も少し面白かった。最近の話題として旧車の話。本当だったら役に立つ情報だと思った。

委員

 ずいぶんとニッチなリスナー層に絞った番組だと思った。番組内容は、音楽アーティストのスギムさんのコアなファンからのメールを得て、そこからの展開で居酒屋トークを繰り広げる感じか。収録時はシラフでの展開は計算づくだろうが、楽しい酔っ払い話にしか聞こえなかった。ただ楽しいは楽しいと思う。例えば一人暮らししてた頃の昔を思い出してみると、どうしても笑ってしまうので、深夜に聞くのに好適だと思った。また、話題にあわせたBGMは雰囲気を上手く盛り上げていると感じた。そういう聞き方はできるのだろうと思った。
 番組プロチューサーさんは何者だろうか。ラジオライフの関口さんはガンダムの専門家として参加しているようだが、雑誌から他のライフハック系のテーマ提供はあるのか期待してしまう。

委員

 ものすごく振り切った番組だと正直思っている。茨城放送のバラエティ番組やニッチトップを目指した番組もいくつか聞いているが、その中でもかなり異質な感じで聞いた。
 他の委員の指摘同様、居酒屋の話を聞いてるよう。まさに私自身もそんな風に思った。それがすごく面白いと感じる人と、なんだこれはと思う人と両極端に分かれる。端的に言うと聞き手を選ぶ番組なのかなと思った。私自身は多分世代が一緒からだからなのか、一つ一つの所は面白く聞けたし、ガンダムの話はドンピシャの世代なのですごく面白く聞いていたけれども、多分知らない人や興味がない人は全くついてこれないと思う。
 結構面白い話もあるけれども、何かごちゃごちゃしていて何か聞きにくいなと感じるのは、結局パーソナリティの人がすごい喋りが面白い人だなと感じて聞いていても、そこを整理する人がいないと言うか、合いの手みたいなのは入ってくるけれども、それがどこに向かって進んでいくのかが全く読めない中で話が展開していくので先が読みづらい。
 下ネタについては、私自身は今回聞いた感くらいのことであれば、そんなに気にすることないかなと思った。勿論それで不快に感じるようなこともあるのかもわからないけれども、そこまで気にする類の話ではないだろうし、下ネタに限らないが誰か人を傷つけるであるとか、そういったところにはなっていないのだろうなと思い聞いていた。
 この番組の方向性はすごい評価していいとは思うけれども、もう少し何か整理というか、話の抑制がわからなくなってしまうところがあると思うので、そのあたりのメリハリと言うか交通整理をつけながら一つ一つのコーナーをこう仕切っていく、あるいはそこを意識してやっていくというところが必要なのかと感じた。
 たぶん好きな人はすごい好きなんじゃないかと思うが、正直聞いてて何のためにもならないと思う。ただ、そういう話を聞いてて楽しい時間を1時間過ごすっていうこと、これはラジオの使い方として全然ありの話だと思う。ただそれはそうだとしても、誰もついて来れなくなったら仕方がないところでもあるので、もう少し一般のリスナーが降りてくれるところまで整理された形であればより良い番組なのかなと感じた。

委員

 メインパーソナリティであるスギム氏のファンが楽しむ番組という印象。マニアックなフリートークはまさにラジオ向きと言えるが、スギム氏について知っているかどうかで、番組の聴き方、楽しみ方が変わってくるのではないか。
 番組としては、スギム氏のファンが楽しく聴ければ良いものと思えたので、番組の内容について特に意見はない。番組も3年目に入るという事で、一定の人気があると理解している。
 強いて申し上げるとすれば、審議する側としては、今回のような番組は茨城放送をブランディングしていく中で、狙い通りの成果を出しているかどうか、という視点があっても良かったのではないかと感じた。
 例えば、この番組が、「土曜22:00という時間帯の聴取層をうまく取り込んでいるかどうか」や「全国展開の中でニッチトップに興味のある層を取り込んでいるか」等といったことがわかるような資料等があると講評しやすかったと感じた。

委員

 「ひどい番組だなぁ」と思いながら聞き出したが、「スギムの本当にあった怖い話」の落ちを聞いた時には大笑いした。
 「クリトリトーク」は中年と思われるの男4人によるフリートークで、冷静に考えれば気持ち悪いコーナーである。アニメの話題などマニアックすぎて理解できず、4人が思い思いに勝手にしゃべっているので聞きづらいし、リスナーのためにわかりやすさや聞きやすさなどを目指すことなく、「ついてきたいやつだけついてこい」という姿勢という印象。ただ、反感を抱きながら聞いているうち、ふふっと笑ってしまう。「スギム氏の関西的笑いは奥が深い」と感じた。
 「テレフォンオペレーター」の相談者、「トムソーのトワイライトゾーン」のメールとも面白かったが、本当のリスナーのものであろうか。
 「怖い話」の財布を枕にして寝たが、寝返りを打って盗まれたという落ちには、ぷっと笑った。さすが関西人の話である。
 全体的に、リスナーに配慮したり構成的に作り上げたりということを全く感じさせず、「ひどい番組」という印象は変わらない。だが、あまりにくだらなさ過ぎて面白い。マニアックなリスナーがついてくるなら「これはこれでありかな」と感じさせる番組だった。

2022年10月31日

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