令和3年12月度 茨城放送番組審議会議事録概要

番組審議会議事録概要

令和3年12月度 茨城放送番組審議会議事録概要

開催日時
令和3年12月20日(月)
AM11:00~AM12:05
開催場所
茨城放送本社3階会議室
委員の出席 [*印 委員長 ・印 副委員長]
  • 渋 谷 照 夫 [ * ]
  • 小 西 俊 一 [ ・ ]
  • 池 田 敦 彦
  • 鎌 田 賢
  • 菊 池 康 弘
  • 柴 田 敦
  • 鷲 田 美 加

茨城放送出席者

  • 取締役会長

    北 島 重 司

  • 代表取締役社長

    阿 部 重 典

  • 編成事業部リーダー

    鴨 川 貴 史

  • 番組審議会事務局

    宮 田 浩 二

議題
2021年を振り返って
 ・審議会の議題について
 ・その他茨城放送で放送された番組について

委員からの意見

委員

 この一年間この茨城放送を振り返ってみて、今年はとても茨城放送にとって大変革進行中の茨城放送だったと思う。進行してる状態を感じてきたけれども、少し反省点、改善すべき点もないではない。
 選挙の番組でコメンテーターは、非常に明快で説明が良く、聴きやすいけれども、失言めいたものがあったりする。優れたコメンテーターが出演した時に、とっさの対応は難しいと思う。そこでコメンテーターに対し、アナウンサーとして反論するわけにいかないだろうが、それを見過ごすとリスナーが違和感を覚える。そのような時の対応の仕方をどのようにするかを一応考えておいた方がいいと思う。それから、開票速報という言葉があるけれども、よく考えると開票してないのに速報してる。この言葉も変える必要があるのではと感じた。
 それから震災10年。震災のこともずっと繰り返し繰り返し報道してきた。忘れてはいけないことで、そのことは大変大事なこと。10年が経禍しこれからの震災報道をどのようにしていくかを改めて考え直す必要があると思う。
 コロナの情報提供がずっと続いてきて、これでコロナが終わってしまえばいいのだがまだ終わりそうもない。また新しいのが出てきたりすることについて、放送局としてはどのように知恵を絞ってリスナーに提供するかを考えていかなくてはいけないのではと思った。

委員

 今年もいろいろバラエティに富んだ番組を聞かせていただいた。
 個人的に楽しく聞けたのは木内監督の特番。局にある音源は財産になると思った。当時のインタビューなどをつなぎあわせてこうした追悼番組ができた。初めて聞く人も、改めて聞く人も懐かしく感じて、木内さんはこんな凄い人だと改めて思った。すごくいい番組だった。
 5月のプロレスと6月のバイクの番組。ニッチトップということで、コアなファン層を狙った番組だった。特にプロレスの番組。ラジオだとあまりないのではないか。私もプロレスも好きでたまに見たりもするけれども、ラジオというの初めてだったのですごく斬新な感じがした。テレビだと最近またBSでテレビのプロレスを放送しているが、テレビは大体1ヵ月ぐらい遅れていて、結果をみんな知ってることが多い。ラジオだと比較的新しい情報が入ってくる。多分この番組でしか知らないようなところもあると思う。是非何とか継続して新しいファン層を広げてほしい。
 選挙の番組は県の知事選挙と衆議院選挙。それぞれいろんな課題があるということが審議会を通じてそういう視点もあるかと思った。県知事選挙は勿論県内の方がメインだけれども、衆議員選挙は全国の情勢にも目を配りながら放送していく。特に今回のような選挙は結構難しい面があったと思う。来年もまた選挙番組があると思うし、課題を一つひとつクリアにしていい番組を作ってほしい。

委員

 茨城放送は昨年に引き続いて自主制作番組を増やして、ラジオ局として独自性の創出に力を尽くしている。当然その背景にはスタッフの大変な努力があるものと推察する。意欲的な番組編成で、地域に不可欠なメディアとして存在感を高めていると感じる。新型コロナウイルスの影響でリモート勤務や在宅勤務が増えたこともあり、ラジオの魅力が再評価されていると聞く。また、スマートフォンやパソコンで放送を聴くことができるradikoの普及もリスナーの増加に繋がってラジオ局に追い風になっているとも言われている。
 茨城放送の番組を聞いていて、県外のリスナーからメッセージが紹介されることがもう珍しくなくなっている。今年この審議会で取り上げた番組の中で木内幸男氏の追悼あるいは震災10年関連の番組というのは、茨城を拠点とした放送局としてリスナーの関心に応えたり、災害の記憶を風化させないようにする役割を果たしたと思う。
 また、知事選・衆院選の開票の特別番組は少ないスタッフによる番組作りの大変さを感じる一方、テレビのように大掛かりな準備をしなくても現場からレポートできるラジオの機動性について本当に考えさせられた。このラジオの身軽さや機動力は本当に大きな武器だと思う。
 ワイド番組や音楽・トーク番組など、様々なプログラムを展開しているが、結局番組の肝は我々が今の社会をどんな風に捉え、どう伝えるかということになると思う。そのような観点から考えると、ラジオに関わるスタッフには、やはり取材力とか発想力あるいは、ニュースセンスといったものが必要だと思う。人材の育成にも力を入れてほしい。いつの時代でもためになる楽しい番組は、リスナーに支持されるのは間違いないと思う。
 パーソナリティとアシスタントがテンポよく掛け合いのトークを展開するワイド番組などが非常に楽しく聴ける一方、しゃべりのプロとしてアナウンサーが美しい日本語でゆったり話す番組がもっとあってもいいと思う。
 コロナ禍で依然として厳しい経営環境が続くと思うが、創意工夫を重ね他局では絶対に聞けない番組を提供して、リスナーをこれまで以上に楽しませてほしい。

委員

 他の委員からも発言があったが、今年は茨城放送変革の年だったと思う。愛称の変更、動画やSNSの利活用、若い世代の方からシニア層まで多世代からの番組発信、ニッチな世界の紹介をしていた。今、時代の流れや新型コロナウイルスの影響も相まって世界中が守りに入っている時期に進んでいく姿勢が大変好印象だった。
 今回、改めてラジオの一覧性の大事さを感じた。YouTubeやSNSでたくさんの情報が氾濫する中、欲しい情報だけを一本釣りする。自分の興味のないことに対しての情報力がどんどん低下していく中、放送を聞いていると自分に興味がないものが流れてくる。私はプロレスの世界に興味がなかったけれども、今回番組を聞いて同年代の永田選手がこんなに活躍しているのを聞き、SNSでもたまたま発信したらご本人とも繋がったりして、この愛のあるプロレスの世界を知った。こういう体験は今あるようなYouTubeやSNSといった氾濫してる情報発信の中では決して得られないものだと思った。

委員

 さまざまなバリエーションに富んだ番組聞くことができて、非常に興味深かった。他の委員からも発言あったが、ニッチトップの実際に形になったものとして、プロレスそれからバイクの番組。私も非常に印象に残った。
 メディアがパーソナルに応える時代という発言もあったが、関心や興味が細分化していく中、ある分野に特化して勝負していくのは非常に面白いと思うし、可能性だろうと思う。
 一方、マスコミというメディアの宿命でもあると思うが、情報のデパートである必要がどうしても求められると思う。裾野を広く人々に受け入れてもらうためには、カテゴリーも広くとって情報発信していく必要がある。SNSが発展した、個人がメディアを個別に選んでいく時代になると、非常に難しさがある。これはラジオ・テレビ・新聞、メディアを問わずのマスコミは全て同じだと思う。その両方に応えるという意味で、報道で裾野広い方に応えるという意味では、震災それから選挙といったものがあったと思う。
 茨城放送はどういう局かと考えた時、茨城の放送局ということが多分一番だと思う。だが全ての番組が茨城に通じてなければいけないという訳ではない。ただ地域の方を中心にリスナーがいる前提で考えると、茨城というところにこだわって、この局に合わせれば茨城のことが分かる、ローカリティの強みを更に打ち出していく手もあると思った。
 報道に関して言えば、非常に印象に残ったのは選挙の時の生の力。地元ラジオ局である茨城放送の仕事だと思う。リアルなライブ感、ライブのやり取りが県民に届くということは重要だと思う。政治家に限らずいろんなライブの力を一つの報道の価値、茨城放送として価値として、更に取りくめば県民のニーズにもより応えられる可能性があると思う。

委員

 他の委員から発言があったが、茨城放送はリスナーに何を求められてるのか、それが何なのかということを思っていた。やはり県民がその知りたい地域の情報を早くしっかり伝えることが求められているのでは。他にもたくさんあると思うがそこは重要な点だと思う。
 そのような観点で聞いた時に選挙報道二本は、ローカルラジオ放送としての本領が発揮されていたと思う。県民の声なり、その当落、実際の生の声がいち早く聞ける。多分茨城放送でしか聞けなかった。そういうところ良かったと思う。
 それから震災の番組。10年間続けてきたこと。全国テレビになるとどうしても東北3県が被災地として焦点が当てられる。茨城放送が取り上げることによって被災県である茨城県のその現状がリスナーの方に伝わる。県内被災地で復興に関わってきた人の思いや、被災当時の記憶を直に訊きとっている。忘れてはいけないところを教訓なども含め、伝えていたと思う。特に、この10年間毎年やられてたということに敬意を表したい。
 他にはプロレスやバイクの番組。映像とともに伝えるのが普通なテーマをニッチトップとして、独自性を出すためにチャレンジしていたと思う。これは十分楽しんで聞かせてもらった。
 今後宝篋山の開局特化やradikoの聴取エリア拡大などで、多くの人々が聞こえるという状況ができた。茨城の地域の情報をどんどん出して、茨城を盛り上げていく番組がたくさんできることを期待したい。

委員

 ニッチトップ系の新番組「新日本プロレスpresentsプロレス聴こうぜ!」、「マサ&ナッキーのバイクライフ」は楽しく聴けた。ニッチでないトップの「今夜はLucky Night~さやかマンデー~」では、コロナで遠くなってしまっていたスナック・飲み屋さんを思い出させる完成度の高い番組だった。若者に推していきたい洋楽番組「LuckyもえClub Music」の今後も楽しみ。
 4月から局名愛称が「LuckyFM茨城放送」へ変更されたことに続き、7月から放送エリア拡大、 8月からは「菊地真衣のこんなんで、いいのかYO!?」をはじめとするゴールデンタイム番組の月末回をYouTubeライブで配信する立体的な番組構成の勢いが印象的だった。電波もTwitterも動画配信も、何でも使おうという放送局の力を感じた。
 他方、「震災10年 茨城から 3.11 生放送」」では、10年間の間に向上した災害への備えを学び、防災意識を忘れそうになっていることに気づき、日頃の備えを見直す機会となった。また、昨年の12月放送の「追悼特別番組 ありがとう、木内監督!高校野球、あの日、あの時、あの言葉」では、エンターテインメント性を持たせながら、ビジネスマンとしても見習うべき木内監督の考えを知ることができた。
 選挙特番の「茨城県知事選挙開票LIVE」~どうなる?大井川県政~」と「衆院選開票スペシャル2021」~日本、そして茨城の未来~」では、速報に加え、リスナーとともに未来を考えていくことを重視した落ち着いた番組となっていた。

2022年01月31日

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