令和2年2月度 茨城放送番組審議会議事録概要

番組審議会議事録概要

令和2年2月度 茨城放送番組審議会議事録概要

開催日時
令和2年2月27日(木) AM10:33~PM11:50
開催場所
茨城放送本社5階会議室
委員の出席 [*印 委員長 ・印 副委員長]
  • 渋 谷 照 夫 [*]
  • 米 倉 達 広 [・]
  • 川 股 圭 之
  • 小 西 俊 一
  • 蛭 牟 田 繁

茨城放送出席者

  • 代表取締役社長

    北 島 重 司

  • 取締役編成局長

    阿 部 重 典

  • 編成局次長

    宮 田 浩 二

  • 編成局報道防災センター長

    畑 中 一 也

議題
IBSプレシャスフライデー 
 人物インタビュー『この人に会いたい』スペシャル!
   「挑戦する経営者~鈴木誉志男」
  放送日時:令和2年1月31日(金)21:00~21:55

委員からの意見

委員

取材対象となったサザコーヒーの鈴木会長は知名度も高く、一代で全国区のサザコーヒーを名乗り上げた方で知られたというのもあり、一般の方もすごく入りやすいのではと感じた。
番組の中で経営の原点として、チャレンジ、へこたれない、楽しみながらやるという話があり、息子さんの話等も通じて、高価な焙煎機の購入にあたって苦労したとか、夜逃げや帰って来られないかもしれない危機感みたいなものがひしひしと伝わってきて、物語風な入り込めるような導入部になっていたと感じた。あそこまで築き上げられた方が映画館を経て、食い扶持稼ぎで場所があったからという謙遜をされていたが、たまたまコーヒーという話から大学ノートにびっしりと研究した内容を書きためたり、成功の影には探求力とか、たゆまぬ努力とか突出したところがあるのかなと感じた。特にそれを感じたのは、息子さんの話もそうですし、バリスタとしてコーヒー好きなスタッフが集まる職場、働く意欲、好きになること伝えること、その先の景色を感じる実感とかをバリスタや米川専務、周りの言葉があったのでなおさら聴き込めた。
一点あればと思ったのが「パナマ・ゲイシャ」の話。番組の構成の中では品種の話だろうなと分かっていく。「パナマ・ゲイシャ」はすごく希少価値がありオークションで高くなってるコーヒーという解説があっても良かった。また、コーヒーの美味しい入れ方のコツとか蘊蓄があるとさらに入り込めたのではと感じた。

委員

今回の番組大変興味を持って聞いた。サザコーヒーの鈴木会長の話ということで、すごく有名な方なので興味を持って聞かれた方もたくさんいるかと思う。ただ中には、割と知ってる方もひょっとしたらいたのかなと思うところもあって、去年テレビで1度取り上げられていた。そこに出てた話しと、焙煎機、まだ始まったばっかりのころに日本に何台しかない機器をいきなり入れてきてというエピソードが確かあったと思うが、そういうところで挑戦をしていく、挑戦する経営者というところが出ててよかったと思った。
お店の中の方のインタビューが取れてると言うところは良かった。どれくらいの方の声を録っているかは分からないんですが、そこのところは鈴木会長が志向していったお客さんの像みたいのが多分反映されていたのかなと、こういうお客さんが集まるお店を作りたいというところでもともと始まった珈琲店なんだろうと思い、その意味で実現できてるところがあると思う。
一方、息子さん太郎さんのこと。テレビではそんなに出てなかったはずですが、この方の話がすごく面白いなと思って聞いていて、経営方針というものがお父さんと多分だいぶ違うのだろうと言葉の端々からもわかる。ただコーヒーに対する熱い熱みたいなのが違う方向から出ていて、この方もやっぱり経営者であると思う。自分の好きなものに対して情熱を傾けていく、「パナマ・ゲイシャ」のコーヒーを、豆をどうしても欲しいという話のところもそうだし、東京に進出していくところの件もそうですが、コーヒーに対する熱い、そういったところが音だけからもすごく伝わってくる感じで、1時間はどうなのかなと思っていたが、ひしひしと伝わってくるところがあった。インタビュー番組1時間としては聴きごたえもあり、話の内容も面白くてすごいいい番組だったなと思った。

委員

番組を聞いて最初の印象としては、頂いた概要の中では大胆な挑戦者と息子の太郎さんの理知的な人物というような紹介でしたが、聞いた印象としてはどちらかというと、お父さんの方が理知的な感じを話しぶりからなんでしょうか、少し受けました。息子さんの方が情熱的な感じを受けたのが面白かったです。
インタビューなので言葉をいかに引き出すかが勝負だと思うが、印象に残った言葉がいくつかあった。冒頭の方で鈴木誉志男さんがなぜ美味しいのかという話をする時に、丁寧に入れればうまいよということではないと明確に否定されて、科学的にみて美味しいコーヒーを追求しているという発言。これは1942年生まれの方としては非常に進歩的な考え方で、所謂職人気質ではない。この発想ができるというのがなるほどとちょっと印象に残った言葉でした。それに続くようにコロンビアに行って大学ノート2冊ぐらいにびっちりと書いてきた、それが財産になっているというこの努力、こうした事実を丹念に拾ってきたものがイメージとして湧き上がってくる、非常に人物像としてかたちがポンと浮かんできたのが良かった。後、畑中さんが何故コーヒー店をやったのか。何度か聞いておられるんですけれども、明確な答えは得られなかった。だけどこの場合は、答えがなくてもいいじゃないかと私は思った。ブラジル、コロンビアに単身で行って身振り手振りで農園まで行ったりとか、大学ノートに書いたりとかそういう行動がやはり挑戦すること、挑戦する人生、その一つとしてたまたまコーヒーだったんだということがなんとなく全体でわかったので明確な答えは無くてもよかったのかなと思った。
1942年生まれというプロフィール、何年なのか、何歳なのか端的にあると頭の中で計算しなくてもいいのであった方がよかった気がした。

委員

内容的に三つ感じたことを申し上げたい。一つは引き出したインタビューの鋭さ、もう一つは途中でのプロフィールの紹介、三つ目は周りの人物の登場。
一つ目、インタビューはよく調べた上でインタビューするわけですけども、聞き方はすごく短くていい。聞きたい事を聞くよりは相手が聞いて欲しいことを端的に聞くこと、これがうまくいってると思った。
私コーヒーが美味しいと思ったので、最初会ったときに焙煎が上手いと思った。そうしたら鈴木さんから「違うんですよ。豆なんです、豆で決まるんです」と言われた。どんないい腕で焙煎しても豆が悪かったらダメなんだということなんです。それで豆探しで世界中を歩いてきて、どこがいいですかって聞いたら、まずブラジル行った。そういうところが人のポイントを掴むこと。それから行こうと思ったらとにかく金がなくても、ブラジルまで行く、そういうタイミングとか挑戦というのは、金とは関係なく動いてく。金がないけども、その人の視点みたいのに飛びつくようなプロに会う。彼はいい人に会ってる。良い農園を紹介してくれたり、彼自身の誠実さ、正直さがあったからそういう人に出会えたと思う。とっても浮き彫りに出ている。豆の良さを「おだがけの米のよう」というところが、非常に説得力あると思った。
それから、インタビューの合間にプロフィールを紹介する、ちょうどこの人とどういうプロフィールがあるのかなと、リスナーが聴きたくなる頃に紹介して、そういう経歴の人だったと聞いた後に周りの人物を紹介してるのはうまいと思った。専務の米川さん。この人がどういう風に鈴木誉志男さんのことを思うか。「真面目なこと面白くやれ」、そういう言葉を出して人を引き付ける力のある人だと言っていた。3人目ではマイスター、日本一の本間さん。この人から見たらお金を出して、そして任せてくれた。大会の機会を与えてくれた。こういう人に時間と金を与えて、機会を与えたっていうことがこの人をここまでにした。結果的にサザコーヒーを有名にするわけですが、鈴木さんは一貫して教育者でもあると。「教育は待つことだ」という言葉があります。「教育は信じて待つ」待ってるんですね。
3人の人物が出てきますがもう一人人物出てきます。奥さんが誉志男さんのインタビューの言葉の中で出てくる、これが非常に効果的に出てきます。「女房がこう言ったんですが」と出てくる。「女房が・・・」というのは非常に上手いなと思った。

委員

今回は「この人に会いたい!」という地域の「顔」の一人として、サザコーヒー会長の鈴木誉志男氏と副社長の鈴木太郎氏を中心としたインタビューを丁寧に取り上げた番組であった。サザコーヒーは茨城が誇る一流のコーヒー店であり、それを一代で築き上げた誉志男氏と、このブランドを、茨城ブランドから全国区に育て上げた太郎氏という親子2代による、深い味わいのある会話、まさに「挑戦する経営者」に相応しい音源であった。
 それぞれの意見が交錯して、本音の意見とそれぞれのプライドが見え隠れする男どうしの粋なトークが上手く収録出来ていた。ベテラン畑中氏のインタビューの真骨頂であった。

2020年03月31日

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