令和元年12月度 茨城放送番組審議会議事録概要

番組審議会議事録概要

令和元年12月度 茨城放送番組審議会議事録概要

開催日時
令和元年12月26日(木)AM11:00~PM13:00
開催場所
茨城放送本社5階会議室
委員の出席 [*印 委員長 ・印 副委員長]
  • 渋 谷 照 夫 [*]
  • 米 倉 達 広 [・]
  • 小 川 敏 正
  • 川 股 圭 之
  • 小 西 俊 一
  • 蛭 牟 田 繁
  • 鷲 田 美 加

茨城放送出席者

  • 取締役編成局長

    阿 部 重 典

  • 編成局次長

    宮 田 浩 二

議題
2019年の番組審議会を振り返って
 ・審議会の議題について
 ・その他茨城放送で放送された番組について

委員からの意見

委員

改めて振り返る1年の感想は、茨城放送はAMに加えFMラジオそしてradiko、それから映像での配信もしている中で、その普遍的なラジオの存在、安全安心なラジオの存在に加えて、今を楽しむ旬の取り組みみたいなものとバランスというか攻めの姿勢が、この一年間本当に見ていてすごく楽しませてもらったし、進化もますます高まった放送だったと思った。防災ステーション宣言の取り組みも、宣言をしたのは震災後ですが、本当にこれまで長年取り組まれてきたものが、見える化したと思う。
それに加え、旬の取り組みとのバランスと言うか、どの世代も聞いて楽しんでもらえるような局の放送になっていたというのが、全体の印象。
今後について、ラジオの伝える力、伝わる力というのを見直して、それを見える化していくということをさらに進めてほしい期待がある。そこがラジオの原点でもあるし、これからの出発点でもあると思う。アナウンサーはじめ、局のひとりひとりがますますファンを増やしていくことで、ラジオ全体のファンが増えていく仕組みがあると思う。伝えるプロとして、街に取材に出て、街での出会いを大切にラジオのリスナーの方に出演する、伝える側の体験というのをもっともっと増やしていければいいと思う。

委員

今年一年間振り返って、改めてはいつも思うが、やっぱり「あって良かったローカル放送」、いつもその言葉を考えている。一つローカルラジオの強みというのは、やっぱり現場の近さというのを一番いつも感じている。現場に近しさ、分けても人、一般の人の声をそのままこう乗せられるってのやっぱり強い。実は一般の人が生の声で語るっていう機会は、なかなかあまりない。例えば先月の水害の話。現場で被災された人の話を直接行ってマイクを向けて、正直茨城弁で、多分これを文章に直すと日本語になってないような、我々活字の人間からすると多少直したりするような所だが、生のままただ実際におばちゃんであったり、おじちゃんが実際体験したことをそのまま自分の感情というか感性を生のまま伝える、だからこそ逆に伝わるものがある。同じ言葉で基本伝えるメディアですが、声音や話しぶり、なまりも含めて、いろんなものを伝えるのがラジオだと思う。分けてもそういうことができるのはいわゆる広域のラジオではなく、地元のより現場に近いラジオ局だというのがいつも感じているところ。同じ地元の人間としてエールを送りたい。

委員

送って頂いたその番組審議会のテーマ、2月から11月までの9回分、これを分けてみると、一番多かったのは、災害をテーマにした3月と9月と11月。9回の内3回という1/3が災害というのは、この番組審議会の中でも今まで多分初めてだと思う。茨城放送もこれだけ災害を一年間の中で取り上げたのも、非常に珍しかったと思う。それだけ今年は災害の多かった年だった。二番目に多かったのが2月と5月の政治・法律関係の番組。同じく2回は、4月と10月のキャンペーンとか行事。1回が面白いおしゃべりテーマで6月。7月の番組審議会は特別で、これは国際交流。3回テーマにした災害は、二つに分析できると思う。一つは3月に今まで7年間続いている、IBSの防災ステーション宣言の取り組みの一環で、毎年行っている防災ステーション宣言の話、これは本当に“継続は力”。東日本大震災以来、ずっと続けている素晴らしいもので、これについてはいくら強調してもしすぎないと思う。同じ震災の中では9月の「令和元年台風15号報道」。これは震災以来と思うくらい茨城放送が総力を挙げて、放送休止時間の4時から対応して、ラジオ局として県民に役に立った活動だった。11月の災害テーマは台風19号の水害。樋口直実防災キャスターの取材が、これは災害終わってからの避難や呼びかけなどの課題をまとめて、視点は違うやり方だったが素晴らしかった。災害をテーマにした番組審議会の取り上げが今年の一番の特徴だと思った。
同じ2回テーマにしたキャンペーン・行事。茨城国体をテーマにしたもの、「ラジオがやってくる~10年後の自分に贈るメッセージ」、これも茨城放送ならでは。資料を10年間も取って置くことはできないなと。ここに出演した人、聞いてる人、家族、知り合いに大きい影響を継続的に与える番組だったなと思った。
最後の7月にあった中国の「Around Tokyo」パイロット版を聞きましたが、これからの期待ができるものだと思う。 

委員

災害が今年本当に多くて、この議題を見ながら感じたのは、SNSで今年の台風15号、19号もみんなSNS、情報の量というのが劇的にすごい量が出ているのを感じる反面、茨城放送から入ってくる情報の信頼性が高く、選択しなくても安心して入って来たのがすごく大きい。災害途中で改めて感じた。 
ワイドFMで音質も高くなり、切れることもなく聞きやすく、合わせて動画の方も見れた。茨城放送はきちんとこまめに災害報道を繰り返し放送していて、テレビがあるかないかという選択肢よりも確実で聞きやすく、地域に根ざした情報を意外にテレビ局なくても、情報量としては入ってきているという見方もできると今回この番組審議会の表を見ながら感じたところ。
もう一点感じたのは、災害報道に対応できるだけの取材力があると言うこと。災害時に現場に出て正確に伝えられると言う、編集力だったり費用の面だったりバランスよくできるというのは茨城放送の力なのだろうなと、作り手の力みたいなものがこの辺りに反映されてる。自信持っていいのかなというのが感じたところです。
今後も作ってくとやっぱり茨城放送しかできない方向性の番組作りというのが一番期待できるところなのかなとこの一年で感じたところです。

委員

色々やられている番組の中で今年9回ピックアップした番組は非常にカラーに富んでいたなと、ただ我々があまり気がつかないところで、この取り上げた音源というのは、それなりに何かメッセージ性を持っていたなと再確認した。今回の9回取り上げた音源にはカラーがあったなと思った。
一つはマイノリティの視点、もしくは普段我々が感じない新たな視点。周りが気がつきにくい新たな視点からの情報の紹介というのがまず一つ。
防災ステーション宣言をして10年近く経つと思いますが、私が知る限りこの6年間非常に頑張ってこられた、まさにプレゼンスを今回非常に感じた。まずは防災に対する県民の心構えをどう醸成するかということ。それから実際に「共助」あるいは「公助」でどんな風に支えようとしているのかということ。それから実際にこれが起こる直前、災害が起きている現場での取材力。その三つの全てが非常にバランス良く、力強くそれを後押ししていると、県民の方々に重要な情報をイチ早く伝えようと、そういう非常に真面目で愚直というくらいしっかりとこれをやっていることに非常に好感を持った。
それから三つ目はFM化。FMが開局して非常に音質にメリットが出てきた。おそらくAM時代には我々が感じ取ることができなかったような細かい音、リアルな音、それから周辺の音。そういうものを丁寧のに拾うことによって、我々が今まで感じられなかったような臨場感。そういうことを非常に上手く使われてるなという気がした。以上、三つの視点というのが、この9回の中から感じられたことです。
特に7月の中国との橋渡しをすることは全く予想もしていなかった新しい視点。それを展開して、茨城県あるいは茨城放送が中国とこれからのチャンネル、パイプを力強くを作っていく、そのための宣言をしていただいたのかなって思った。

委員

一年分、テーマで挙げられていたものを見て、今年は随分硬派な番組が多かったかなというような印象を持っています。
10回ぐらいのある中で、二つ三つバラエティ番組みたいなのが例年入ってることが多かったが、今年は純粋にバラエティ色が強いのは、6月のピーチクパーチクぐらいで、後は皆さんおっしゃる通り震災の関係が多かったり、そういう年だったのかなと思った。
3月の3.11の放送については、例年続けられている番組で、こういったものを何年も続けて、県民に対して防災であるとか意識づけをするという働き掛けづけてくということ自体は、今年も継続できてよかったかなと思う。それを踏まえ、特に印象に残ったのは9月の15号の報道。15号の時は千葉の方が被害が大きく、全国放送で主に扱ってるのは千葉県内の情報であまり茨城の話はしていなかった。県内の情報について全くないわけではないが、茨城放送では逐一ライフラインの話であったり、その他震災への関連ある情報をこの時にも逐一流して、地元局として地域の地方局としてやるべきことをしっかりしていると、防災ステーション宣言、ここ数年うたわれていたことをしっかり責任を果たすことができたのではとこの放送を聴いて思った。
  震災関係以外のところでは、「裁判員時代、11年目の課題」。こういったことを取り上げていただいたということがまた一つ、これは確かに全国放送でも流れていたところではありますが、県内はまた少し特殊な事情もあり、あるいは裁判員の一般の方が知りたいようなこと、実際に裁判員に選ばれたらどうしよう、どういった時に辞退できるんだろうかといったところを丁寧に掘り下げて放送して、いい番組だったかなと個人的には思った。茨城の弁護士会の会長や当時の裁判所の所長など、なじみのある方が放送に出ていて、それはそれで面白かったかなというのが個人的な感想です。
あと海外協力というか、新しい試みでチャレンジだったかなと思う。海外までということはすごいチャレンジングな試みだと思うし、ぜひ成功すればいいかなと思う。それも海外との相互交流っていうところで言うと、違う視点のところもあるかなと思い、このような試みが続けばいいかなと思った。
国体の番組も、これはすごい工夫されている番組だなと思った。取り上げた競技が自転車と馬術と弓道。自転車は多分中継しようと思えばできると思いますが、馬術と弓道は基本的に無音の中でやる競技だから、ラジオの放送におよそなじまない競技だと思う。これを応援っていう視点から放送として取り上げるって言うのはなかなか工夫されていて、取り上げて頂いた競技の方もこういった競技だ、そういう視点から見て、国体そのもののわかりやすさ、宣伝にもなっただろうし、競技の掘り下げみたいなことにもつながって、すごく工夫されていて、地元の国体を盛り上げるのに一役買った番組だったと思った。

委員

まずラジオという媒体について思った事は、声を拾うということの大切さを感じた。いくつかの番組を聞いてくなかで、登場する人々の声が非常に納得するというか、へぇーと思わせると言うか、そういう人たちの声をいかに引き出すか、というのがインタビューしてる人たちの力の見せ所だなという感じがした。その一方で、生の声とインタビューのやり取りだけでは情景が分かりにくい、それでナレーションが説明をしすぎるとどうしても説明過多になり、ナレーターと生の声のあるいはインタビューの声のバランスというのが非常に重要だと感じた。
それに対し、阿部さんの方から一つのヒント、答えを頂いたのは、ラジオというのは雑音を拾うことが大事だという話があった。川のせせらぎとか、後ろで話てる人の声、そういう声をいかにたくさん拾って、その場面をリスナーにイメージが沸くように伝えるかが重要だということを聞き、なるほどなと思った次第です。
やはり災害について振り返りると、一つはメッセージとして台風15号の時に畑中さんの方から上方避難を呼びかけたあのメッセージ、あれはやはり秀逸だなと思った。それから要救護者に対しては、避難を呼びかけなければいけなかった場面であえて呼びかけなかった。それは夜中でお年寄りや体の不自由な方が避難をすると、余計な二次災害に巻き込まれてしまうという判断からあえて呼びかけなかった。この点については、マスコミとしての責任を果たしている立派な判断だなと思った次第です。
台風のことを少し振り返ると、我々としては今回の台風19号での多発水害で発生を全て追えなかった反省がある。全ての災害を丁寧に報じることが出来ず、振り回されてしまった感がある。それだけ避難や災害がたくさんあって、あちこちで起きたということだけれども、情報発信が市町村によって発信頻度などの差が生じ、感知できないところを県民あるいは県外の人に伝えられないまたは出来るのに遅れた。これをどう伝えていくのかというのは反省点。
それからもう一つは、平時に如何に備えの大切さを訴えるかということ。平和報道と平時の災害報道は重要だということをみんなわかりつつも、やはり読み飛ばされている。また同じ話だなと読者は見出しを見ただけで、また同じ話だろうなと思ってしまう。非常に重要な、大事な記事で登場してくる方々はそれぞれ違っていて、それぞれにドラマがあって、それぞれに大切な経験だけれども、それをいかに伝えていくかということが我々の課題でもある。我々はいかに工夫して読者に伝えていくかということを、年明けぐらいからは、3.11の取材にも入ると思いますので、また、防災ステーション宣言をしている茨城放送が3.11をいかに伝えるか、いかに工夫するかと、私も関心を持って見ていきたい、お伺いしたいなと思っている。

2020年01月31日

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