令和5年6月度 茨城放送番組審議会議事録概要

番組審議会議事録概要

令和5年6月度 茨城放送番組審議会議事録概要

開催日時
令和5年6月22日(木)
AM10:40~AM11:53
開催場所
茨城放送本社3階会議室
委員の出席 [*印 委員長 ・印 副委員長]
  • 渋 谷 照 夫 [ * ]
  • 小 西 俊 一 [ ・ ]
  • 鎌 田 賢
  • 菊 池 康 弘
  • 斎 藤 敦
  • 鷲 田 美 加

茨城放送出席者

  • 取締役会長

    北 島 重 司

  • 代表取締役社長

    阿 部 重 典

  • 編成事業部リーダー

    鴨 川 貴 史

  • 編成事業部ディレクター

    江 畑 真 理 子

  • 番組審議会事務局

    宮 田 浩 二

議題
「ノーブルホームpresents Lady go!いばらき~明日へのステップ~」
毎週月曜日 18:40~18:55 放送

委員からの意見

委員

 出演した2人の話に印象として特別感といったものはあまりなかった。ダイバーシティ・多様性の時代で男も女もないという時代になってきて、職場に関しても誰もが働きやすい職場、女性が働きやすい職場という表現が番組の中でも何度も出てくるけれども、男性でも女性でも、障害のある方でも、誰でも働きやすい職場にしていきましょうというのが、今の言い方という気がする。その流れで言うとやはり女性に特化したものという言い方は多少違和感があった。
 大畑さんの話はワークライフバランスという会社に勤めているので、当然こういう生活なのだと思う。逆に全然していないとなれば大変なことで、しかも1年間育休を取ってフィジーに行っていたというエピソード。非常に特別な人だなという印象で、我々とは世界が違うという気がした。
 大畑さんの「毎日パニックになってるんですよ」というコメントを深堀りして欲しかった。ワークライフバランスで定時退社して、子育て、家事にも参加します。それを実現するのはものすごく大変で、時間のやりくりや家事分担はどうしてるのか、奥さんの協力あるいは子供にも協力してもらってるのかもしれない、そういうところを我々はどちらかと言うと聞きたい。どうやって実現してるのか。1日がこのように終わっていくその一つの実践例として聞きたいところだった。最後の「毎日パニックなんですよ」という一言が私は非常に引っかかって、やはり楽してワークライフバランスを実践するというのは無理なのだろうという気がして、ではどうするんだっていうという気がした。
 番組として特に批判するものではなかった。ただ別な見方をすると、今のようなことなのかと思った。

委員

 テーマは厚生労働省が育児・介護休業法の改正を昨年して、非常にタイミングのいい番組だと思った。江畑さんの説明を聞いても、やはり本当に女性が中心になって、女性の働き方を変えようとして実際に変わってる事に大変心強く感じた。
 内容の方では出演した二人はインストラクターやコンサルティングをしてる方だから声もよく、話も分かりやすく、非常に好感を持てた。張替さんの職場は有人宇宙システムという特殊な会社で非常に恵まれているので、一般のリスナーから見たら参考にならない部分もあったと思う。ただ世界的に注目されてる会社でワークライフバランスをしっかりやって、それを支えてる人が素晴らしいということを聞いて安心した面はあった。大畑さんは会社のいい話をずっとしてたので、他の委員の発言と同じくやはりどういう苦労があったかというのを聞きたかった。
 女性が働きやすい社会は、誰もが働きやすい職場。要するに弱者の方を中心に運営する会社、社会が一番住みやすい。最近、女性が弱者とは言えない部分もあるけれども、そこに焦点を当てそこを良くしようとする。この番組はそういったところに焦点を当て、いい方向に向かうためのいい仕事をしてると思った。大変好感を持った。

委員

 「ノーブルホームpresents Lady go いばらき 明日へのステップ」聞いた。タイトルからも未来思考というか、新しいことにチャレンジしていく印象、それから茨城という言葉が入っている、 レディーが女性のLadyになっているというところから期待しながら聞いた。
 ワークライフバランスという言葉から受ける印象が、今過渡期で世代によって全く違うなと感じた。ワークライフバランスというのはほどほどに働くというようなゆるい意味ではなく、時間内に成果を上げて働くことで仕事との両立を図るということ。また大畑さんの話で縦割りで自分の仕事だけ守るのではなく、自分のスキルを他者に積極的に開示することでチームワークとして働く。そのことで結果として、男性育休を皮切りに誰が休んでも回っていく職場に切り替えていく。本当にこれから介護も進んでいく中、またコロナのようなことも再燃するかもしれない中、非常に大切な考え方をあらゆる世代に分かりやすく話していた。
 一方、少し残念だと思ったのは全国的な話としてはわかるけれども、せっかくタイトルに「いばらき」というのが入ってるので、茨城県ではどうなのか、茨城県でどうしていくのかという視点が欲しかった。例えば有働さんご自身が茨城で子育てをしてる最中なので、そういう話題を入れ込んでいくと、もっと身近な話題として聞けたかもしれない。
 番組の最後「茨城 ダイバーシティ インフォメーション シンクルージョン」について説明があり、そこで茨城ということを感じられ、番組構成として良かった。有働さんの明るいパーソナリティ、質問の仕方、話し方、子育てについてもすごく共感できた。
 張替さんの仕事や女性が働くということ、また仕事と子育ての両立ということについて体験に基づく自分の言葉でメッセージがあり、共感できた。世代によって難しい切り口ではあると思うけれども、番組を聞いた方には、ワークライフバランスの必要性・大切さまた意義というのが伝わったのではないか。

委員

 参考になる興味深い事例をインタビュー形式で紹介しながら、女性が職場で活躍する社会の未来を一緒に考える機会を提供していると思った。放送時間帯の設定が、月曜日に定時退社したマイカー通勤者が車中のラジオで出会えるように、あるいは、保育園のお迎え帰りから夕食準備中に定期的に聴けるようになっていることに意図を感じる。Podcastでアーカイブ視聴できるようなっている点は上手く設計していると感じた。
 番組の構成は、仕事内容・ワークライフバランス状況・今後の参考になること・茨城県ダイバーシティ推進センターからのお知らせ。まとめて聞いても3回に分けて聞いても、都度まとまり良く聴ける構成になっていた。
張替さん、大畑さんの回、いずれも内容はとても濃かった。事例内容が輝いていて、番組での考察も濃く、得難い情報源と刺激になる一方、やや圧倒されてちょっと疲れるところもあった。個人的には「すごいなあ」「すてきだなあ」「かっこいいなあ」「なるほどねえ」「未来は明るいなあ」と感じると同時に「がんばって話についていこう」という気合いが必要だった。
 2つのシリーズに共通して学べたことは、ライフイベント一般に対応できるように、チームで情報共有しながら、短期的にも中期的にも互いの仕事をカバーしあえるように役割をオーバーラップした業務体制をとること。いずれ近い未来に、ことさらに女性を強調しなくてもよいユニバーサルな働き方・生活のスタイルが設計されていくと期待を持った。

委員

 二人のインタビューはすごく中身が濃かった。ラジオをたまたまつけていたら流れてきて、聞き流してしまうともうついていけない。それぐらい中身の濃い回だった。
 ワークライフバランス。今回そこがメインのテーマになっていて、すごく考えさせられた。ゆるい働き方というイメージがどうしても元々あるところで、そうではなく大畑さんも逆に厳しい働き方なのだというところにふっと膝を打つというかそういう感覚を覚えた。8時間1本勝負という言い方をしていたが、それが毎日毎日続くとなると、確かに今までの働き方よりも厳しいところはあると思う。
 どちらかというと女性向け、働く女性をメインのターゲットにして聞いてもらう番組で、これを聞いた後どう社会に発信していくのかというところは、1つのテーマになっていくのだろう。
 結局、働いている女性がそういうところを感じ取ったとして、それが社会にどう還元されていくのかというところはまた別の問題かと思う。平たく言えば、逆に我々男性側もよく聞いてそういうところを学んで感じ取っていかないといけない。そういう意味で言えば男性にも広く聞いてもらえるような番組作りであるとよりいいのかと感じた。
 明るい未来というかそういうものを感じられる番組であるとともに、これを発信していくことについて、まだ少し課題があるのかなと感じた。

委員

 張替さんの話は、子育てと宇宙飛行士育成の共通点など、実体験を素直に話されていて、大変好感が持てた。インタビューの最後に、子育て経験者をリクルートするところなど、子育てと仕事を両立できる環境にいることが感じられた。
 大畑さんは身内の言葉で過去のハードワークを見直し、今では自身の勤める会社でワークライフバランスを実践し、増収増益という結果を生み出しているという、まさに働き方改革の実践者としての紹介だった。
 二人に共通していたのは、本人たちの意識もさることながら、子育てに対する職場の理解があること。二人のインタビュー中の声は楽しそうに、そして自信に満ち溢れていて、非常に充実した日々を過ごしている様子が伝わっていた。
 強いて言えば、番組内で会社の同僚や上司の話を組み込み、周りのサポートの様子もわかるような構成であれば、より深みのある番組になったのではないか。
 このような番組を積み重ねていくことは、これからのワークライフバランスを実践していこうとリスナーの一助と思うので、是非継続していくことを期待したい。

2023年07月31日

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