令和4年7月度 茨城放送番組審議会議事録概要

番組審議会議事録概要

令和4年7月度 茨城放送番組審議会議事録概要

開催日時
令和4年7月29日(金)
AM10:31~AM11:44
開催場所
茨城放送本社3階会議室
委員の出席 [*印 委員長 ・印 副委員長]
  • 渋 谷 照 夫 [ * ]
  • 小 西 俊 一 [ ・ ]
  • 池 田 敦 彦
  • 鎌 田 賢
  • 菊 池 康 弘
  • 鷲 田 美 加
  • 渡 辺 勝

茨城放送出席者

  • 報道広報事業部サブリーダー

    畑 中 一 也

  • 審議会事務局

    宮 田 浩 二

議題
「 週刊ニュースポ!特別編集号『参議院選挙開票スペシャル2022』 」 
 令和4年7月10日(日) 20:00~22:00放送

委員からの意見

委員

 レギュラー放送の「週刊ニュースポ!」の特番だったことで、出演の柴田さん、古谷さんが緊急で組んだコンビでないからか、すごく安心して聴けた。
 日曜夜の8時から、番組始まった時には一人の方はもう当確が出て,もう一人の方が番組終わり際までなかなか当確がつかないという少しやきもきするような展開だった。聴取したのは1時間部分だけだったが、すごく上手にそつなく進行していた。
 古谷さんのコメント、キレがいいというか、テンポがいいと言うか、ラジオ向きな感じがしてすごく聞きやすかったと思う。生中継を踏まえ、生の電話を入れながら進行する。それをこの枠内に収めていくのは、すごく大変な作業ではないかと思うが、インタビューもテンポよく進めていたと感じた。
 最初に1人当選した後、2人目の方がなかなか決まらかったことから、どうしても番組的に間延びしてしまうようなところがあったと思う。やはり選挙特番は誰が当選するのかを注視しながら聞いていく。関係者、事務所などの生の声、そういうものを聞きたいだとか、多分支援してる人もそういったところを聞きたいというニーズもひょっとしたらあるのではと思う。今回聞いた感じだと、そういうニーズには残念ながらあまり答えられてないのかなと感じた。
 番組の特性上、開票状況を待ちながら「県民の声を国政に届けているのか」というテーマを聞くというは、番組の構成からすると、現場の声が随所に入っていた方がリスナーとしたら興味深かったのではないかと感じた。当選者にその選挙を通じての手応えであるとか、選挙を通じて感じた県民の声がどんな風に各陣営に届いていたのかという点が、所々で反映されていくとより面白い番組になったのではないか。
 100人アンケートで、1位が「特になし」となってハシゴ外されたような思いがした。確かに「特になし」ということは他の委員からも指摘あったがそんなに困っていないのかなとも思うし、その辺の深刻さみたいなものが今一つ感じられないアンケート結果になってしまった。アンケートをすること自体、もちろんすごく素晴らしいし、その結果を踏まえて放送していくということは当然ないといけないけれども、1位が「特になし」となってしまうと、アンケートの意味自体が少し薄れてきてしまう感じもする。聴き方やその方法を少し工夫して行けば、もう少し違う課題が浮き彫りにできたのではないか。
 番組全体はすごく聴きやすく、構成も興味深く聞けるような内容も多かった。すごく評価できると思う。今後に期待したい。

委員

 全体の感想は選挙報道にしてはすごく落ち着いた感じ。安倍さんの事件の影響があったかどうかちょっと分からないけれども、私としては予想に反してものすごく静かな報道だったと感じた。
 内容については、まずはコメンテーターの古谷さんが自民党や加藤さんにインタビューしていた点。日本の中における茨城の重要性にも触れながら、今後の国政に対する意気込みを聞いていた。そこがすごく分かりやすかった。
 また、堂込さんの当確の際、茨城では珍しく維新の躍進があったという分析もあり、そういう点もすごく分かりやすかったと感じた。
 加えて、開票の結果だけではなく、柴田さん・古谷さんが自身の投票の行った話やリスナーからのネットで投票に関する話題、投票箱を最初に空であることを見せる話などが織り交ぜられていたのはすごく良かったと思うし、こういう話題が必要なんだと改めて感じた。
 一方、堂込さんが放送の終盤に当選確実が出たということもあり、どうしても堂込さん側の声が時間的にも放送されていなかった。時間配分とか構成について番組として適切だったのかというところが疑問に残った。
 県民の声は国政に届いているかというテーマについては、せっかくのテーマだったので、もう少し深掘りする必要があったのではないか。例えばメールの内容やアンケートの結果など、当選者に直接ぶつけるとかそういったことも面白かったと思う。特にアンケートの1位となった「特になし」はそういう意見がすごく多かったことについて、政治家がどのように考えているのかなど、リスナーも興味が湧くような所だったと思う。コメンテーターの分析も含めて、その辺も少し聞いてみたかった。

委員

 参議院選挙の開票番組、企画自体はいつもの通りで良かったと思う。
 いつもながら、柴田アナウンサーが午後8時になりましたと言って、まだ開票してないのに当選確実を出している点、いつも違和感を持つ。この出口調査、開票しないうちに出すことについて、リスナーとしては何かとっても違和感があるけれども、応援する側は一刻も早く知りたいのだからこういうのはありなのだろう。
 100人アンケートについて、アナウンサーとコメンテーターと色々話し合って状況を報告する、特に畑中デスクのアンケートの内容について、県民がいろんな意見持っていることを提示したのが良かった。
各党のインタビューは演説してる音声、個人の紹介、それから応援演説の政治家の声も入れていて大変丁寧だった。
 ただ、8人が選挙に出ている。6人を紹介して後の二人をその他二人います程度にしてしまったのは意外だった。後の二人の声も入れるべきだったと思う。おそらく得票数をここまで予想してなかったからだと思うが、民主主義は少数意見を尊重するわけだから、仮に得票数が少数だと思ってもやはり紹介すべきだったと私は思う。
 結果的に二人目の当確がなかなか出なかったこともあるだろうが偏った紹介になったと思う。一人目の当確が早くに出てしまい、二人目が遅かったので、自民党関係の紹介が偏って多かったような気がする。それなりに圧倒的な多数、圧倒的な得票を取った人だからあり得ることだけれども、もう少し調整してもよかった。
 それから、18歳、19歳の若い人たちの関心度というのにあまり触れていなかった。他の委員の指摘にも若い世代とシルバー世代で二極化をしているか、何かあるのかという指摘がある。私もこの若い世代のところで、政治に対する動きについて触れなかったのは、ちょっと抜けてたんじゃないかなと感じた。

委員

 まず、番組全体として、アナウンサーの柴田さんは明るい声質でありながら、落ち着いた話ぶりで好印象だった。コメンテーターの古谷さん、デスクの畑中さんも同様。ラジオの基本、中身がよくて、声が良くて、聴いてる人に好感度を与えるというところを強く感じた。
 選挙中の候補者の訴えの街頭録音の音質もよく、冒頭の選挙事務所からの中継では既にあった挨拶やコメントの要点を記者がまとめて伝えるという形式で内容も含め聞きやすかった。ライブでの電話インタビューは、音質と流れのコントロールの点で難しかったような印象を持った。候補者本人へのインタビューは音質・内容ともにまとまっていた。
 コメンテーターの古谷さんの茨城選挙区の構図の紹介、今回の選挙結果で見える傾向の分析では、「週刊ニュースポ!」らしい俯瞰的な見方がわかりやすく解説されていて、良い内容だった。
 アンケートについてものすごく興味を持ったけれども答えは出なかった。今関心の高い順に「特になし」「物価高」「子育て」「医療・年金」「賃金」であったことは、茨城人は基本的に幸せであることを意味するのか、若い世代とシルバー世代で二極化している何かがあるのか、5項目の中で、医療年金はいつもなぜセットなのか。これを別々にしたら若い人が医療に不安を持ってるかもしれないし、色々あると思う。そういうところも含めて、なんかこの辺深く掘っていくと、私たちのこの未来を考える上でためになるんではないかなと思う。

委員

 まず冒頭から加藤明良さんの当選確実の情報が流れて、今回の自民党圧勝の選挙だったと思うが、この後どうなってしまうのだろうとすごく引き込まれて聞いた。他の委員からも発言あったが、柴田さんと古谷さんの二人のやり取りが非常に落ち着いて、好感度高く、安心感があった。また、畑中さんの普段と変わらない話ぶりが、ライブ感を増していて良いと思った。
 メールテーマの「県民の声は国政に届いているのか」について、これがメールテーマの他に番組全体のテーマとなっていて、政治家へのインタビューなども非常に印象に残った。ラジオの双方向性とライブのメリットが生かされた作りになっていと思う。「県民の声は国政に届いているのか」について、100人アンケートの中で、皆さんからの関心事が分かりやすかったのがとても良かった。また私自身がそれを聞きながら、やはり自分のことや自分の住む地域のことは非常に関心事ということを改めて自覚した。
 一方で、一つ問いたいのが、県民は国政に声を届けているのか。私たち県民自身が声を届ける努力をしてるのかというところが、茨城県の大きな課題の一つだと思う。今回の都道府県別投票率で茨城県がワースト5に入っていて、47.22%で全国43位だった。1位が山形県で61.87%ということで、同じ日本の中でも参院選に対するその意識の高さ、投票率というのはかなり違いがあるのだなと感じる。この茨城でどうやって、選挙や政治に興味を持ってもらうか。地域性というのが一つ鍵なのかなと感じた。

委員

 全体としては当選者インタビューとか、政党反応などはもちろん、選挙戦のレポートとか、事前の有権者アンケートだとかメール、Twitterを活用したリスナーの声など、盛りだくさんの内容だと思った。丁寧に製作している番組だという印象。番組の途中にニュースを挟んだりすることによって、茨城選挙区のみならず、全国の状況もよくわかった。
 番組におけるコメンテーターの役割は大きいと感じた。ニュースを受けて解説したり、堂込さんの当確の遅れの意味合いを説明するにあたりも的確だったと思う。
 込さんの当選確実が番組終盤になったことが一番大きな原因だろうが、加藤さんサイドの露出が多く、少し公平性を欠いたかなという印象。堂込さんと佐々木さんが競るのは当初から分かっていたわけだから、そういう観点からすれば、番組の時間設定が適切だったかどうか。検証してみたほうが良いと感じた。
 「県民の声は国政に届いているのか」をテーマにして、メールやTwitterを募ったり、アンケート調査を実施した点で、その声を当選者インタビューなどで直接ぶつけてみるというところがなかったのは残念。県民、有権者の間にはこういう声が多いけれどもどういう風に受け止めるかとか、どんな解決をこれから図っていくかとか、むしろラジオ局としてその声が「届いている」のではなく、その声を「届ける」という役割を果たしてもいいのではないかと思った。
 最後にテレビ、インターネットではグラフィックを有効に使ってわかりやすい映像を流すが、ビジュアルを使えないラジオは当然のことながら言葉が全てだと感じた。だからこそ、出演者は明確な表現と平易な言葉でリスナーの理解を促さなければいけない。そこに最大限の注意を払わなければいけないと感じた。例えば、得票数、議席数など数字を言うときには、必ず2回繰り返すなどそういう注意を払ったほうがわかりやすい。リスナーの理解が促進されるんではないかと感じた。

委員

 まず、時間の配分については自民の県連幹事長と加藤さん本人のインタビューが確か連続してあったが、結構な時間を使っていたという印象。先方の話が途中で切りにくいところもあったかもしれないが、堂込さんの当確が遅れることは報道機関各社分かっていたはずなので、陣営の選対本部長あるいは立民のあるいは国民の県連関係者にこの選挙戦を振り返って手応えどうだったかとか、訴えが浸透したと思うかとか、そういったことを聴く手はあったのではないか。そうすることで、堂込さんサイド、あるいは佐々木さんサイドに言及することができたのではないか。そこは改善点であり、改善すべき点なのかと思った。
 アンケート興味深く聴いた。いい試みだったと思う。一方で、アンケートの設問や選択肢、5地区有権者100人はどこの地区なのかなど、いわゆるアンケートのフェイスシートの部分は、きちんと丁寧に説明した方がいい。この選挙で何を大切にしたかということのランキングでもあるから、私はもう一度聞き直して把握した。他の委員からも指摘あったが、重要な情報や数字など音が全てのラジオで、数字や何のテーマなどが丁寧に伝わるように説明した方が良いと思った。
 また「特になし」を設けた点については、設ければどのアンケートでもそれなりの率で出ると思う。「その他」というのを設けて具体的に答えてもらうという手はあると思う。試みとしては大変素晴らしかった。県民の声を聴くというのは本当重要だと思うし、それは素晴らしかった。
 それと当確について、もう少し説明があってもいいのかと思ったのと、当選確実が出ましたというような報道の仕方をしていたように思うけれども、どの報道機関が出したということを明示的に言った方がいいという気がした。自社が当確を打ってないことを言いたいからではなく、リスナーにとっての一つのソースの開示というか、説明責任というか、そういう意味では明示した方がいいのかなと思った。
 最後に安倍さんの事件について、記者の表現で気になった点があった。おそらく報道各社では、NHKはおそらく銃撃。概ね新聞各社も銃撃。銃撃されて亡くなったとか、銃撃されて死亡した。あるいは殺害されたという表現。耳から入ってくる情報だけにちょっとトーンがきつく感じた。
 全体としてはとても聞きやすく、やはり柴田アナウンサー、流石だなというところ。それと古谷さんが自民党へのインタビューなどで若干突っ込みをかけて行こうとするけれども、どうしても選挙当日なので、幹事長の回答などが若干抽象的なところに止まってしまっていた。そういう嫌いはあったけれども、柴田さん、古谷さんの進行については、聞きやすく落ち着いた番組だった。

2022年08月31日

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