つくば市「ふしちゃんファーム」 常陸太田市に有機団地開設を表明

つくば市にある農場「ふしちゃんファーム」の伏田直弘社長が県庁に大井川知事を表敬訪問し、常陸太田市に新たな有機農業モデル団地を開設する意向を伝えました。

農林水産省の政策指針「みどりの食料システム戦略」では、化学農薬や肥料を利用しない有機栽培を後押しする方針を打ち出しています。一般的農法へのアンチテーゼとしての有機農業だけでなく、ビジネス感覚で規模拡大を進める農業経営者も必要とされ、伏田さんもその1人です。つくば市で生産された野菜の年間の
売上高は1億円を超すまでになりました。常陸太田市ではロメインレタス、リーフレタス、ほうれん草を栽培します。農地の概要について、伏田さんは知事に「つくばは夏に生産しづらい。常陸太田は西側に山があり、温度が低くなりメリットがあるので、収益が上がると考えている。作れば売れる。売り先はもっと開拓したい」と意欲を示しました。

「ふしちゃんファーム」が進める有機農業への挑戦に対し、大井川知事は「茨城農業を際立たせ、他産地との差別化には有機農業がその可能性を秘めている。県もぜひ応援したい」と期待を寄せました。

伏田さんは外食企業での仕事や金融機関での勤務を経て、2015年に農場を開き、ビジネスとして農業を追求してきました。いちごといった、有機栽培があまり広まっていない品目づくりにも力を入れてきました。

「他県、北と南に進出し、海外にも進出して欧米諸国に売り込みたい」と話していて、全国展開や海外展開にも意欲を見せています。