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2025年06月27日(金曜日)

南海トラフ地震を観測「N – net」 つくば・防災科研が整備 6月完了

つくば市の防災科学技術研究所が、高知沖から日向灘で進めてきた海底観測網「N – net」の整備が完了しました。緊急地震速報が早く出せるようになったほか、津波についても、予想される高さや到達時間をより正確に住民に伝えることができるということです。

「N – net」は、防災科学技術研究所が2019年から整備を始めました。南海トラフ地震の想定震源域内で観測網の「空白域」となっていた高知県から宮崎県までを海底ケーブルでつなぐシステムです。得られたデータは、つくば市の防災科学技術研究所に伝送され、今後気象庁などの関係機関にも提供されます。「N – net」の整備で、南海トラフ地震の想定震源域すべてで観測網が網羅されることになりました。

14年前の東日本大震災の発生の際、国は、海域に整備された地震計で津波の高さなどを予測しましたが、詳細には予測できなかったため、海底ケーブルを使った観測網を強化しました。2016年以降に運用を始めた、北海道から千葉県沖の観測網「S – net」ではこれまでより30秒程度早く、地震の発生を検知できたということです。

 

 

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