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2025年06月11日(水曜日)
戦後80年 茨城県立歴史館企画展 くらしの中にあった戦争 開催中
日中戦争、太平洋戦争の終結から今年は80年になります。兵士だけでなく、すべての国民を巻き込んだ戦争の姿を知ってもらおうと、水戸市の県立歴史館でいま、「くらしの中にあった戦争」という企画展が開かれています。
企画展では、昭和初期に兵士や武器が描かれた着物が流行したり、十代の少年が陸・海軍の飛行兵にあこがれを持つような受験雑誌が発行されたりと、社会が戦争への抵抗を薄めていく様子が、写真パネルや実物の展示品で判るようになっています。学校での戦争に関する行事や訓練、軍事費を賄うための貯蓄の奨励、戦場に行く若者を見送る儀式など、日常生活の至る所に戦争への協力を意識づける仕掛けがありました。21歳で戦死した特攻隊員のメモ帳を見ていた茨城大学1年の女子学生は「死ぬことが前提の出撃命令に喜びを感じると書く一方で、家族や故郷の山・川が思い出されて眠れないとも書いている。本音が言えない時代は怖い」と話しました。
「戦後80年、くらしの中にあった戦争」は水戸市の県立歴史館で6月22日まで開かれています。