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2025年05月22日(木曜日)

「納得した選択」一助に 入院時重症患者 対応メディエーターの養成進む

突然の事故や病気で、入院した患者の家族と医療者との調整役を担う「入院時重症患者対応メディエーター」の手助けを受ける人が増えつつあります。養成講座の講師を務める帝京大学高度救命救急センターの三宅康史センター長は「臓器提供をしてもしなくても家族は『本当にこれでよかったのか』と悩む。納得した選択ができるようにしたい」と話しています。

メディエーターは入院後72時間以内に家族に接触し、主治医の説明に同席します。 家族の心理状態を考慮しつつ、病状や治療に関する疑問点や今後の意向を聞き取ります。臓器移植コーディネーターが患者家族への臓器提供の説明や移植に関わる連絡調整をするのに対し、メディエーターは家族が状況を理解する手助けをするのが役割です。三宅さんはメディエーターが臓器提供の選択肢を提示する役割を担ってもいいと考えています。「治療に専念している主治医は、話を切り出すことに葛藤があるかもしれない。メディエーターなら家族も話しやすい可能性がある」と話します。

なお、LuckyFMでは、5月25日、日曜の午後1時から臓器提供と心臓移植をテーマにした特別番組を放送します。

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