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2025年04月25日(金曜日)
旧ソ連抑留中死亡者の遺骨、 茨城県内の遺族に伝達
1945年8月の終戦後に捕虜として旧ソ連の国内に抑留され、その後死亡した茨城県出身の日本兵の遺骨が4月24日、茨城県内に住む遺族に返還されました。国の遺骨収集事業で返還されたのは、現在の茨城町出身の元陸軍伍長林靜さん、死亡当時21歳の遺骨です。
遺骨は4月24日午後、靜さんの孫で、茨城町に住む林友子さん60歳の家で、遺骨の伝達者である県の長寿福祉課長から遺族に引き渡されました。靜さんの二女である美智子さん87歳は、返還を受けて「返ってきてうれしいです。今後は絶対に戦争はやらないように願っています」と話しました。県や遺族によりますと、靜さんは1944年に徴兵されて中国北部で任務に就き、戦後、現在のカザフスタンで病死したということです。6年前、DNA鑑定の結果、遺骨が靜さんのものと確認されました。靜さんの二男進さんは、遺骨が返還されていない人々への思いを語りました。終戦から今年で80年、元日本兵の遺族は遺骨の収集がさらに進むことを願っていました。