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2025年04月18日(金曜日)

鬼怒小貝漁業協同組合 鬼怒川のサケ漁撤退を視野に チョウザメの養殖などに転換も検討へ

筑西市の鬼怒小貝漁業協同組合が運営する、鬼怒川でのサケの捕獲や採卵の事業が危機的な状況となっています。サケの捕獲が記録的な低水準に落ち込んでいるためで、漁業権は維持しつつも、サケの捕獲や採卵の事業からの事実上の撤退も視野に入っているということです。

昨年度の鬼怒川での捕獲数は11匹と、記録が残る1955年度以降で過去最低となりました。温暖化に伴う海水温の上昇が影響したとみられています。国内最南端の組合の孵化場でサケの採卵とふ化放流に取り組みつつも、遡上するサケの量が減って経営が厳しくなっています。また、稚魚の入る数も少なくなっていて、危機感を募らせています。漁協の経営安定化に向け、本業を養殖したチョウザメの卵から作った「キャビア」の生産に転換するなどの検討を本格化させています。

鬼怒小貝漁協は筑西市のほか、下妻市や八千代町などの100人あまりで構成され、活動しています。サケの捕獲の減少は止まらず、例年11月上旬に開いてきたサケの捕獲・採卵見学会、2月に予定していた稚魚の放流会も中止にしました。

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