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2025年02月27日(木曜日)
鬼怒川水害、再び国に責任 東京高裁、管理不備認定
2015年9月の関東・東北豪雨で、鬼怒川の氾濫などによる浸水被害は河川管理の不備が原因だとして、茨城県常総市の住民らが国に2億2000万円の損害賠償を求めた裁判の控訴審判決で、東京高等裁判所は2月26日、国に対し、9人に合わせて2800万円を支払うよう命じました。
判決で、中村也寸志裁判長は、水があふれた地区では砂丘が自然の堤防の役割を果たしていたのに、国が長期間、開発に許可が必要な河川区域に指定しなかったと認定しました。その上で、太陽光発電事業者が掘削したため「是認し得る安全性を備えておらず、河川管理の瑕疵に当たる」と指摘し、1審の水戸地裁に続いて一部地区の河川管理の不備を認めました。賠償額については、一部を算定し直し1審の3900万円から減額しました。(共同)