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2024年11月22日(金曜日)

睡眠不足に遺伝子情報を活用「睡眠負債」 リスクを予測 筑波大発スタートアップ

(写真は睡眠中の脳波測定のイメージ)

筑波大学発のベンチャー企業で睡眠研究をしている「スイミン」が、睡眠不足が招く健康リスクの予測法を確立しようと、遺伝子情報を活用した研究をスタートしたと発表しました。電気大手の「東芝」と共同研究し、IIIS=筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構が持つ知見を組み合わせ、データを解析します。

「スイミン」は、脳波測定装置や睡眠時間などを自宅で計測できる機器開発事業を手掛けていて、今回の研究では、個々のゲノムデータ、過去の健康診断によるヘルスデータを組み合わせたビッグデータの構築を目指します。研究では、東芝の5000人の従業員から、眠っている間の脳波などをビッグデータとして収集し、睡眠の質など、個人差に影響する遺伝子を解明します。さらに、睡眠不足が蓄積して心身の不調を指す「睡眠負債」、慢性疾患に罹るリスクとの因果関係を探ることにしています。IIIS機構長で「スイミン」の社長を務める、筑波大学の柳沢正史教授は「睡眠負債は肥満や認知症などの原因にもなる」と指摘しました。

OECD=経済協力開発機構の2021年の報告によりますと、日本人の睡眠時間は主な加盟国の中で最下位となっています。研究チームは、睡眠不足が病気をもたらすとして、社会課題と位置付けています。

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