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2024年11月18日(月曜日)

牛久シャトー 内閣総理大臣賞 再犯防止活動

牛久市の「牛久シャトー株式会社」が、今年度の安心安全なまちづくり関係功労者表彰「再犯防止部門」で 内閣総理大臣賞を受賞しました。120年の歴史を持つワイン醸造所「牛久シャトー」と、牛久市内の少年院とのコラボが、矯正教育に大きく貢献したということです。「牛久シャトー株式会社」が10月、市役所に沼田和利市長を訪ね、受賞を報告しました。

牛久シャトーは2020年から、ワイン用のブドウ栽培の技術や知識を市内の少年院「茨城農芸学院」に提案し、ワインの販売に向けてコラボしてきました。学院には5千平方メートルの畑があり、ブドウ栽培を始める前までは、トマトやキュウリなどの野菜を栽培してきました。在院者に果実栽培の経験はないものの、シャトーの技術者らの指導で、去年の夏に1トンを収穫しました。このうち「メルロー」という品種の種を提供し、その後、取り組みが成果となり、茨城農芸学院で収穫されたブドウを使用し、牛久醸造所の120周年記念ワインを製造、今年5月に販売にこぎつけました。

牛久シャトーはまた、在院者の社会貢献活動先にもなっていて、指導で作成した陶芸品の納品、牛久シャトーの清掃・環境整備などを通じて矯正教育に大いに貢献したということです。伝統をつむいでいきたい醸造所、市とともに、農業を通じた地域貢献を更生に役立てたいという施設側の思惑が合致し、成功につながりました。

法務省は2022年から少年院の職業指導課程を再編し、生産だけでなく販売までを意識させるカリキュラムを組んでいて、法務省少年矯正課では「商品化までイメージできれば、社会貢献を実感し、自己肯定感を高めやすい」と話しています。

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