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2024年11月13日(水曜日)
核燃料デブリ 大洗へ到着
東京電力・福島第1原発2号機から試験的に取り出された核燃料デブリが、原発事故後、初めて大洗町の日本原子力研究開発機構・大洗原子力工学研究所に運ばれ、詳細に分析されることになりました。試料はわずか0・7グラムながら分析結果は、廃炉作業最大の難関とされる、本格的なデブリ取り出しを左右するだけに、担当者らは「何とか結果を出したい」と、話しています。
核燃料デブリは、11月12日午後1時10分すぎに大洗原子力工学研究所に到着し、20人から25人の作業員の手でクレーンなどを使って慎重に施設内に運ばれていきました。福島第1原発では、2011年の大地震で爆発後解け落ちて固まった核燃料デブリがおよそ880トン残っているとみられます。原子力機構・大洗原子力工学研究所では、取り出した核燃料デブリの表面を電子顕微鏡で分析をしたあと、核燃料物質が炉内の構造物とどのように混ざったかなどをⅩ線やCTなどで調べ、さらに、切断したり溶かしたりして詳しく分析することになります。
原子力機構では、分析作業について「遠隔操作を使うなどして安全第一で進める」と話しました。
(写真提供はすべて「JAEA」)