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2024年09月25日(水曜日)
マススクリーニング検査「追加検査」初確認 免疫不全症 1歳未満乳幼児 筑波大
茨城県内の1歳未満の赤ちゃんが、免疫が十分に機能せず、感染症にかかりやすい免疫不全症の一つ「B細胞欠損症」であることが、筑波大学附属病院の新たな追加検査で初めてわかりました。この検査は、生後もない赤ちゃんに行われる「新生児マススクリーニング」と呼ばれ、難病を早期に発見することを目的としています。
おととし9月、筑波大学と茨城県などの連携で始まった「B細胞欠損症」などの検査項目を増やした追加検査で、茨城県内では初めて確認された症例です。早期発見によって、有効な治療につなげる狙いがあります。1歳未満の赤ちゃんは産婦人科で生まれ、その後、「新生児マススクリーニング検査」の追加検査を受け、1月に「B細胞欠損症」と確認されました。「B細胞欠損症」はすぐに重症化したり、死に至ったりすることはありませんが、病原体への抵抗力が弱く、肺炎などを繰り返すなど、様々な感染症にかかりやすくなります。
治療では、体内に侵入した病原体を攻撃する抗体を補うため、「免疫グロブリン」を定期的に注射し、感染症の発症を防ぎます。初期の「マススクリーニング検査」は公費ですが、追加検査には5千円以上の自己負担がかかることから、今後の課題となりそうです。