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2024年09月17日(火曜日)

尾身茂さん 講演 ウイルス対策背景語る 生徒たちと交流 水戸

政府の「新型インフルエンザ等対策推進会議」の議長だった、医師で結核予防会理事長の尾身茂さんの講演会が水戸市内で行われ、水戸一高や付属中学の生徒が耳を傾けました。9月13日に行われた講演会は「心に火をつけるフォーラム」のテーマで、水戸一高が主催したものです。

尾身さんは、「医師になろうと思ったことはなかった」と振り返りつつ、当時、学生運動によるストが相次ぎ、書店に悩みの解決を求めました。精神医学の医師の著作に衝撃を受けて医師の道に進み、都内の病院などで経験を積んでから、WHO=世界保健機関でポリオの根絶対策などの陣頭指揮を執りました。

新型コロナの感染拡大では、「新型コロナウイルス感染症対策分科会」でも会長として政府と専門家の橋渡し役を務めてきましたが、最もエネルギーを使ったのは提言の作成でした。採用を判断するのは国でしたが、政府と医療の役割が明確に準備されておらず、リーダーになれば、判断が求められると振り返りました。

講演後、生徒から「失敗をとがめられたらどう克服してきたのか」と質問された尾身さんは「若いころから、客観的な視点を持つことで乗り越えることができる」などと話していました。生徒たちも尾身さんの講演に刺激を受けた様子でした。

 

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