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2024年09月06日(金曜日)

茨城県と大洗町、高速炉「常陽」工事を事前了解 再稼働容認

茨城県と大洗町は、9月6日、日本原子力研究開発機構が2026年度半ばに再稼働を目指す高速実験炉「常陽」の安全対策工事の実施を事前了解しました。事実上の、再稼働容認となります。

大洗町は、6日、町役場で工事実施を了解するという書面を機構側に手渡しました。国井豊町長は、機構側に「安全最優先で責任感を持って事業に当たってほしい」と注文を付けました。茨城県も、6日、庁舎内で同様の文書を担当者に手渡しました。あわせて、「工事の目的や進捗状況を地域住民へ、十分な周知を図ること」も要請しました。「常陽」は、原発の使用済み核燃料を再利用する次世代高速炉を開発するための国内唯一の実験炉で、トラブルで2007年から運転を停止しています。追加工事へ向けて、2023年7月、原子力規制委員会の審査に合格していました。

日本では、放射性医薬品の原料になる放射性同位元素=RIについて、輸入依存から国産化が期待され、「常陽」では、カプセルに入れたラジウム226に高速中性子を照射し、がん治療に効果が期待されるアクチニウム225を製造することになります。

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