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2024年08月09日(金曜日)
茨城県医師会 不要不急の救急搬送に選定療養費「『念のため』で救急車呼ばないで」
茨城県が今年12月から、緊急性の低い症状で救急車を利用した人に対し、「選定療養費」を徴収する方針であることについて、茨城県医師会は8月8日行われた記者会見で、「『念のため』という軽い気持ちで救急車を呼ばないでほしい」と言及しました。
県医師会によりますと、県内の昨年度(2023年度)の救急搬送件数は14万件を越え過去最多でしたが、このうちおよそ半数は軽症の患者でした。県内では実際に、「包丁で指先を切り、血がにじんだ」という救急要請や、「発熱、のどの痛み、頭痛など風邪の症状がある」といった内容の不要不急の救急要請があったということです。
県医師会は、「救急車を呼ぶべきか、医療機関を受診すべきか迷った場合は、おとなは#7119 子どもは#8000の救急電話相談を使うことを検討し、「念のため」という気持ちで救急車の要請をしないでほしい」と呼びかけています。患者が動けない場合や、呼びかけに対する応答がおかしいなど緊急を要する患者が救急医療を受けられるよう県民への理解を求めました。また、選定医療費をめぐっては、高齢者の受診控えにつながる可能性や入院は必要ないものの早期に病院で治療を受ける必要がある場合など様々な状況を想定し、どのような場合に徴収するか、これから基準を明文化することにしています。