豊里ゆかりの森に新美術館 多くの市民に活用を

つくば市豊里地区の自然体験施設「豊里ゆかりの森」に美術館が誕生し、今後、さまざまな企画展を開催していくことにしています。

「豊里ゆかりの森」は、キャンプやバーべキューなどのアウトドアが楽しめる観光スポットです。キャンプ場のほか、昆虫標本が展示されている「昆虫館」やアスレチックもあって、親子連れをはじめ、さまざまな層から人気を得ています。

美術館の建物は元々、39年前のつくばでの科学万博の第2会場に建てられた、市民による展示館「LALA館」でしたが、終了後、「ゆかりの森」に移築し、展示棟として活用していました。多くの市民が活用できる施設にしたいと、地権者の有志が要望し、市が展示館の改修に乗り出していました。開館記念展「祈りからの出発」は7月23日まで開催され、近代日本画を代表する画家、川端龍子などの作品が展示されています。

「ゆかりの森」はアカマツなどの樹木に囲まれた12ヘクタールの空間です。豊里地区も、昔ながらの農村の風景をとどめつつ、工業団地のほか、TX沿線開発が進み、変貌を遂げています。そうした中、「ゆかりの森」は、都市と自然が調和する象徴的存在となっています。