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2024年06月24日(月曜日)

障がい者の店 名前は「融点」 つくば市 作業所で生まれた商品 市役所で販売

障害のある人が手作りした作品などを扱う福祉の店「融点」が6月27日、つくば市役所の1階にオープンすることになりました。知的障がい者のアートの活用などを企画する、盛岡市の会社「ヘラルボニー」が店舗の設計やデザインを担い、つくば市は、障がい者の社会参加を社会全体で支援し、運営は市内の複数の障がい者施設で作る任意団体が行います。市民からの要望を受け、様々な対話を重ねながら作り上げたということです。

コンセプトは、固体が液体になり始める温度「融点」です。98パーセントがにんじんという「にんじんジュース」、シナモンたっぷりの「ロールパン」、筑波山麓の水などで育てた「もちもちのお米」といった食品のほか、麻で作ったアクセサリー、手織りとオリジナルの小物など、市内の作業所で生まれた様々な商品を揃えます。そして、市役所を訪れる市民と、障がいのある人の気持ちも街も、じわじわと変化する、新しい接点を目指します。店舗の設計とデザインをした「ヘラルボニー」は、作品を通して社会の意識変革を促すアート事業を展開しています。国内外の知的障がいのある作家の描く2000点以上のアートのデータを管理し、障がい者の作家に正当なロイヤルティーを支払うビジネスモデルを確立しています。また、企業とも協働で新ブランド構築に取り組んでいます。

つくば市の五十嵐立青市長は「以前から、当事者の活躍を社会全体で支えることができるような環境整備を考えていた。様々な表現、商品を持ち寄ることによる社会の変化を促したい」などと思いを語っています。

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