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2024年06月11日(火曜日)

特産の稲田石で上薬開発 生産者らが 「協議会」設立 ブランディングが焦点に

笠間焼のブランド化を目指して上薬の新たな原料が開発され、協議会が設立されました。

江戸時代から続く笠間焼では、粘土や上薬の産地、配合などに決まりはありません。製法も自由で、作風の幅は広がるものの、 「特徴がない」とも言われてきました。笠間の土を使う作家は4割ほどで、残りは他県の焼き物の産地から土を取り寄せています。笠間の土は、粒子が細かく成形に向いている一方で、焼き上げるとゆがみが出やすいことなどから 敬遠されることもあります。そこで、上薬で強度を強めようと、美しい特産の稲田石で上薬「笠間長石」が開発されました。

5月31日の「笠間長石ブランディング協議会」の初会合では、付加価値向上と消費拡大に向けた話し合いがあり、会の冒頭、ブランディング業務の担当者で、株式会社「トランク」の笹目亮太郎さんが都内の百貨店での展覧会開催を提案しました。会長には、陶芸作家の大貫博之さんが選ばれました。百貨店での展覧会は来年2月に開催されるほか、「笠間長石」の工場を見学するなど、笠間焼のブランディングに向けた会議を重ねていくとしています。

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