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2024年06月11日(火曜日)

世界初 素粒子ミュオンの冷却・加速に成功 高エネ研などの研究グループ

高エネルギー加速器研究機構、茨城大学などの研究グループが、素粒子ミュオン・ミュー粒子を冷却し、光速のおよそ4%まで加速することに世界で初めて成功したと6月5日、記者会見で説明しました。

ミュオンは1936年に宇宙線として初めてみつかった素粒子で、東海村のJ-PARC・大強度陽子加速器施設で陽子を加速して作ることができます。ただし、向きや速さがバラバラなため、実験などには不向きです。研究グループは、ミュオンをいったん冷却して光速の0.002%という、ほぼ停止の状態にしてから、正ミュオンに高周波の電場をかけて加速しました。その結果、向きがそろった状態で光速の4%の速さまで加速することに成功しました。この方法なら、さらに加速して指向性が極めて高いミュオンビームを得ることができるとしており、研究グループでは最終的に光速の94%まで加速する予定です。

今回実現したミュオンの冷却・加速技術によって、世界で初めてのミュオン加速器を実現できるとしていて、さらに、その先にミュオンの顕微鏡開発なども視野に入れています。

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