泉町に「テツ・アートプラザ」オープンへ 美術館やカフェ　アダストリア会長手掛ける

大手アパレルメーカー「アダストリア」の福田三千男会長が理事長を務める「哲文化創造一般財団法人」は4月11日、水戸市泉町の旧川崎銀行水戸支店の建物を改修し、美術館やカフェを併設した複合施設「テツ・アートプラザ」を来年秋にオープンすると発表しました。

旧川崎銀行水戸支店は、1909年に完成した現存する貴重な洋風建築で、2019年まで三菱UFJ銀行水戸支店として使用されていた建物です。美術館には、福田会長が収集した横山大観や上村松園を始めとした日本画を中心に、松本竣介や中村彝の洋画など近代日本美術の絵画226点のほか、吉田石油の社長を務めた故・吉田光男氏が収集した、シルクロードの陶磁器や仏教芸術のコレクションなど、およそ１００点が常設展示される予定です。建物は、美術館だけでなく、カフェやコミュニティスペースにも活用し、市民に無料で開放します。

福田理事長は「旧川崎銀行は自分が小学校の頃、屋根に登って遊んだ思い出の場所」と話し、「若い人たちが気軽に集まる事のできる、コミュニティの場となれば」と希望を述べました。

「哲文化創造一般財団法人」は美術館の管理団体で、建物は福田会長が私財を投じて改修します。

美術館の名前は、泉町に位置することから、ドイツ語で「泉」を意味する「クヴェレ」という言葉を盛り込んで「クヴェレミュージアム　MITO」となる予定です。