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2024年04月10日(水曜日)
広域避難計画に複合災害追加請願 東海村民
大地震に原子力施設の過酷事故という複合災害の懸念から、東海村では、住民有志が、現状の広域避難計画に複合災害対策を追加する決議の採択を求め東海村議会に請願を提出しました。提出したのは、住民団体「3・11を忘れない東海村イレブンアクション」です。
東海村では、去年(2023年)末に原電・東海第二原子力発電所で過酷事故が起きた際に事故が発生した施設の種類に合わせた広域避難計画を策定しました。しかしながら、年明けの元日に発生した能登半島地震で避難を予定している道路の寸断や、放射線量を測るモニタリングポストが一時不計測になるなどの課題があったことから、複合災害が発生すれば避難や命を守ることが難しいといった声があがっています。
東海村議会に請願を提出した住民団体は、4月10日開かれた調査特別委員会の意見聴取で、東海村の計画のさらなる不足点について、早めの避難に繋げるために目視で風向きが判るシステムや、受け入れ先の県内自治体も被災した場合の第二の避難先の確保のほか、東日本大震災で壊れた東海村内のおよそ250か所の道路が次の大地震で避難路として使えるかの調査、などを挙げました。そのうえで、東海村独自で、複合災害対策を国や県に提案すべきではないかなどと見解を訴えました。