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2024年02月06日(火曜日)
茨城県、薬剤師も2025年度から地域枠で
病院所属の薬剤師不足を解消しようと、茨城県が、地域枠をもうけて、2025年度から薬学部に進学する将来の薬剤師に県内の病院の薬局勤務を条件に修学資金を貸与することになりました。
厚生労働省では、仕事量に対して薬剤師がどのくらいの労働時間を要したかを調べています。それを数値化した薬局薬剤師の偏在指標によりますと、バランスが取れて理想である状況を数字で1とした場合、茨城県内は、去年(2023年)、病院所属の薬剤師で0.67となりました。全国平均の0.80を0.1以上下回った全国39位で、茨城県内の病院所属の薬剤師不足を浮き彫りにしています。関係者は、仕事量の多い病院で処方箋や服薬書の作成が遅くなっている恐れがある、と指摘します。
このため、茨城県では、仕事量に対する薬剤師の不足に対応するため、地域枠をもうけて、2025年度から、薬学部への進学者に修学資金を貸与し、将来の薬剤師を確保することになりました。毎月の貸与額は国公立で5万円、私立で10万円を検討しており、茨城県では、卒業後最低9年間、茨城県内の病院で薬剤師として従事することで、貸与した修学資金の返還を免除します。初年度2025年度の地域枠は2人の見込みです。県薬務課の長洲敦子課長は「薬剤師不足を解消し、地域医療を充実させるのが目的」などと説明しています。