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2023年12月22日(金曜日)

旧圷渡里地区 古文書にも被害の記録 住民が冊子を贈呈

4年前の台風19号で浸水被害を受けた水戸市渡里町の旧圷渡里地区住民らが、古文書や石碑を読み解きながら、過去の災害を「圷渡里の洪水の記録と記憶」という冊子にまとめました。

治水技術が発達していなかった時代には、現在、ハザードマップ上での危険度が低い場所でも大きな被害が発生しているということです。実際に何が起こったのかを過去の歴史からあぶり出し、地域に伝えることで災害リスクの高さをイメージしやすいようにする取り組みでした。

住民らは、過去の被害や課題を整理する「自助・共助」の取り組みを進めていて、12月4日、高橋靖市長を訪問し、冊子を贈呈しました。

冊子は、経済地理学、空間情報科学が専門で、3月まで茨城大学教授だった、青山学院大学の田中耕市教授とゼミの学生が住民とともに調査し、まとめました。避難指示が出ていても、逃げない人が多いのは、「正常性バイアス」が働いてしまうのも要因のひとつといわれます。高橋市長は4年前を振り返り、過去から防災を学ぶことは大切、などと話していました。学生は、防災を「自分ごと化」するための貴重な体験だったと話しています。住民は「ぜひ、水戸市内の図書館でこの冊子を読めるようにしてほしい」と市に伝えました。 

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