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2023年11月02日(木曜日)

つくば市の保育園を視察 ウズベク訪問団 教育改革に向け

中央アジアのウズベキスタンの幼稚園、小学校の教員ら12人がこのほど、教育改革の参考にしようと、すべての子どもが共に学ぶ「インクルーシブ教育」を導入しているつくば市の保育園を視察しました。

保育園を運営する社会福祉法人「どろんこ会」は、利用する子どもたちの将来的な減少も見据え、各地にある施設で多機能化を進めています。ウズベキスタンの訪問団の一行は、つくば市島名の「香取台どろんこ保育園・発達支援つむぎ香取台ルーム」で、「どろんこ会」マーケティング本部の諸我忠明部長の説明を聴きました。

文部科学省が障害者権利条約にもとづいて進める「インクルーシブ教育システム」の構築に向け、「どろんこ会」でも障害のある子どもと障害のない子どもが「可能な限り」ともに学ぶ仕組みづくりを進めています。「インクルーシブ教育」では、一人ひとりの障害の状態や教育的ニーズに応じて指導と支援を行うため、「多様な学びの場」を用意しておくことが必要とされています。説明のあと、訪問団は午前から午後までをすべての子どもが一緒に過ごすためのインフラを見学しました。

保育士、作業療法士、言語聴覚士で構成するスタッフ間の情報共有などの流れも質問していました。

保育園は、国や自治体が待機児童の解消を最優先に受け皿を拡大してきましたが、少子化の中、転換が求められています。増えた施設の利活用策の実行に向け、「どろんこ会」のように、教室で障害のない子どもと障害のある子どもをいっしょに受け入れるなど、多機能化に向けた工夫も進んでいるということです。

JICA・国際協力機構によりますと、ウズベキスタンは旧ソ連の構成国で、旧ソ連時代の制度が色濃く残る学校教育では近年、改革熱が高まっています。日本からの経済援助が活発なことなどを背景に、親日国としても知られています。

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