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2023年11月02日(木曜日)
ベトナム出身の技能実習生に介護福祉士の試験対策 茨城県が研修
高齢者施設で働くベトナム出身の技能実習生に「介護福祉士」の国家資格を取得してもらい、人手不足が深刻化な介護現場で質の高いケアを提供してもらおうと、茨城県は試験対策のための研修会を開きました。
EPA・経済連携協定では、日本の介護現場で働きながら研修を行い、4年目に介護福祉士の国家試験を受験して合格すれば、在留期間の上限なく働けると定めています。家族を呼ぶことも見込めますが、仕事では介護の専門知識のほか、高度な日本語の能力も求められます。
水戸市の社会福祉法人「北養会」いばらき中央福祉専門学校で開かれた研修会には、ベトナム出身の12人の介護の技能実習生が参加しました。日本語の試験問題の読み解き方の解説を受けたあと、日本語で日誌を書くなど、試験に向けた対策を共有したということです。
日本語の教員を務める、いばらき中央福祉専門学校の今瀬裕可里さんは「介護分野に精通していないものが教える場合は、教員だけで教えるのは難しい。国家試験に詳しい介護教員と連携して進めている」と話しました。
介護福祉士の養成講師を務める、川澄恵美さんは「仕事をしながら学ぶには専門的に日本語学校で勉強できるかによっても環境によっても変わってしまう。日本語に対する読解力、読み解きをしっかりと解釈できるようにするためには課題」と話しました。
介護が必要な高齢者を支えるのに全国で必要な介護職員の数は、今年度はおよそ233万人と試算されていますが、2年前の介護職員の実数は215万人で、茨城県内でも人材確保が課題となっています。