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2023年10月10日(火曜日)

「備えの在り方知って」書籍刊行 防災・減災、暮らしの視点踏まえ構成

それぞれの地域にあった備えのあり方を知ってもらおうと、茨城大学の研究・産学官連携機構が、共同研究を通じて「防災」や「減災」への解決策を打ち出した 書籍を刊行しました。

執筆には、茨城大学以外の教授も参加しました。名称は「自然災害からのサバイブ」で、3つの章で構成されています。「河川災害」の項目では、大雨で決壊が続いた宮城県大崎市の名蓋川で、集落を堤防で囲む「輪中堤」の整備が見送られたケースを紹介しました。田畑へのアクセスが悪くなることを望んでいなかった住民が、堤防のかさ上げで済ませることでの強化策に 知恵を出し合いました。一方で「都市計画とともに進められれば良かったが、国の予算の充当に当たっては、時間的な制約があった」と言及しました。地域の防災情報についても取り上げ、「地域の避難所からのレポートなどを組み込んだローカル局の放送が危機意識を高める」と指摘しました。

研究のきっかけは、県内各地が発災したちょうど4年前の台風19号など、茨城県内で自然災害が続いていることが背景にあります。茨城大学の教授陣が学部の枠を超えて集まり、避難の際の情報収集、避難先での暮らし方、災害に強い地域づくりを盛り込んで、9月完成しました。書籍は茨城大学の授業でも活用される予定です。

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