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2023年09月26日(火曜日)
「同じ区分で4番目に高い」 茨城労働局の審議会 茨城県に書面で回答
茨城県は9月25日、9月7日、茨城労働局の審議会が答申した県内の最低賃金の引き上げ額の決定理由などを示すよう求める質問状に対し、書面で「総合指数は最低賃金水準を示すものでなく、同じ都道府県区分では4番目に高い」との回答があったと明らかにしました。また、「全国の自治体では国の審議会の目安通りに結審したが、茨城県は目安に2円を上乗せし、953円にした」 と回答したということです。
茨城県は、所得や消費などの統計を元に算出した経済実態を表す総合指数で、茨城は全国9位にある一方、見直し後の最低賃金の比較では15位となっていて、9位相当の990円程度が適当であると指摘した質問状を茨城労働局の審議会に送っています。質問に対し、労働局の審議会はさらに「目安額に大きく上乗せした都道府県は全国の中でも最低賃金の水準が低く、茨城県と状況が異なる」とし、逆に要望として 「賃金が引き上げられるよう、きめ細かな使い勝手のよい中小企業の支援策の充実」を求めました。
これに対し、大井川知事は25日、「総合指数は最低賃金に関係の深い指標をもとに算出されており、最低賃金の水準と関係している。過去の経緯に縛られることなく、本来あるべき最低賃金とするべきだ」との談話を発表しました。談話ではまた「格差是正への十分な配慮が行われたかについての説明がなく、妥当な見解として受け入れることはできない」として、最低賃金の本来あるべき姿を求めたい、との意向を示しています。
茨城県の最低賃金について、茨城労働局の審議会は8月、国の審議会が示した目安より2円高い42円を引き上げ、時給953円とする案を労働局に答申しています。