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2023年09月14日(木曜日)

原発事故の避難時間推計へ 茨城県、東海第2の30キロ圏

東海村にある日本原子力発電東海第2原発の再稼働に必要な住民の避難計画について、茨城県が半径30キロ圏内から圏外への避難にかかる時間の調査に乗り出したことが9月13日、県への取材で分かりました。避難の遅れにつながる要因を洗い出し、計画の実効性を高めるのが狙いです。来年3月までに結果をまとめます。

県によりますと、推計は今年8月、構造計画研究所に委託しました。原電は既に事故時の放射線物質の拡散予測を県に提出しており、昼夜の人口や避難手段、交通状況、気象条件などと組み合わせて複数のシナリオを作成しました。避難に必要な時間を推計して、渋滞などの課題が見つかれば対策も検討します。

東海第2原発の30キロ圏には全国で最も多い91万人超が居住しています。避難には自家用車を使い、高齢者や要支援者はバスなどを使う想定で、交通の混雑が懸念され、自治体による避難計画の策定が難航しています。(共同)

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