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2023年08月24日(木曜日)

「最低賃金、不当に低い」大井川知事、審議会答申批判

茨城県の大井川知事は8月24日の定例会見で、最低賃金の額を決める県の地方審議会が2023年度の改定額を953円とまとめたことについて「不当に低い」と批判しました。県が大企業誘致に取り組んでいることを背景に「経済が活性化するほど最低賃金で生活する人が苦しくなる。地域経済として重大な懸念を持っている」と述べました。

大井川氏は8月23日、地方審議会会長に公開質問状を提出しました。国の中央審議会で参照された経済実態を示す総合指数で茨城県は全国9位だとして、賃金も9位相当の990円程度が妥当だと主張しました。「経済実態の反応や近隣他県との格差是正に配慮されていない」とし、改定額が低くとどまった理由について8月中に説明を求めました。

県の現在の最低賃金は911円です。中央審議会は7月、県の2023年度の引き上げ幅は40円が目安とまとめ、これを受けた地方審議会が8月7日、目安額に2円上乗せした953円を答申しました。変更がなければ10月1日に改定される予定です。

厚生労働省によりますと、2023年度の全国平均は1004円となります。(共同)

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