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2023年08月19日(土曜日)
石岡市につながる図書館開館 本を通して交流進む
豊かな自然が残る石岡市の八郷地区に3月、民営の小さな図書館がオープンしました。市民が本棚のオーナーとなって愛読書を並べ、貸し出す「つながる図書館」です。本棚を通じて利用者との出会いが生まれ、人と人がつながる場所を意識した「つながる図書館」は140平方メートル。壁に備え付けられた「一箱本棚」の数は50箱です。一箱は横50センチ縦32センチ、1か月2000円でオーナーになり、本を並べることができます。利用者は最初に300円の登録料を払えば、本を館内や自宅で読めます。「つながる図書館」を開いたのはアーティストの平方亜弥子さんです。都内から家族で八郷に引っ越し、「つながる図書館」開設につなげました。「一箱本棚」は、公共の図書館とはちょっと違います。
「項目ごとというか、この本を選ぶならこのエリアで選べるというのが公共の図書館。つながる図書館はまったくそのように整理されておらず、一箱一箱本棚を覗きにいかないといったいどんな本があるのか、基本的にはわからない」
資金はクラウドファンディングで集め、訪れる人も多く、「本棚自身が人。こんな本を作る人がいるんだな、ということで人と出会いに来られている」
「つながる図書館」が目指すのは地域交流の場です。オンライン化は人々を目的と一直線に結ぼうとしていて、「同じような属性の人としか出会えないということがあって、それを超えた人とはなかなか出会えない。そういう人と出会える場所があったらいいな、とずっと思っていた」
今後、めざす姿については「お互いの歴史観を含めて理解ができるようになって、個人間でまずは話せるようになればいい、それがつながる図書館のよさだと思っている」
全国ではこうした施設が「みんなの図書館」と呼ばれていて、相次いでオープンしています。