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「俺ん家みたいな公共建築を」水戸市民会館建て替えで 建築家・伊東豊雄氏講演
水戸市泉町に建て替えられた新しい水戸市民会館の設計を手掛けた建築家・伊東豊雄さんが7月22日、水戸市民会館・ユードムホールで講演し、「俺ん家みたいな建築をつくりたいということです」と表現し、自宅のような公共建築をつくりたいという、設計に込めた思いを語りました。
講演は市民会館の開館記念事業として行われました。伊東さんは、開館日に撮影されたやぐら広場の様子を映像で紹介し、ミニコンサートでの児童たちの歌声や、人々の雑談が交わりあう様子を例に挙げながら、「周りでざわざわと騒音もあるようなノイズの中でコンサートが行われたが、そういうのは僕はとてもいいと思った」と語りました。
これからの公共建築については「図書館代わりになったりとか、もう1つの家、リビングルームであり、スタディルームであり、子どもの遊び場であり、そういう場所になるといいな、と思います」と語りました。
伊東豊雄さんは、設計案のコンペで採用された建築で世界的な名声を得てきた建築家で、新しさにとどまらず、そこに居る人が自由に振る舞える空間づくりを追求し続けてきました。東日本大震災の集会所「みんなの家」などの設計でも知られ、2013年には「建築界のノーベル賞」ともいわれるアメリカのプリツカー賞を受賞しています。