茨城県漁連と西村経産大臣は平行線　原発水

福島第1原発の処理水放出開始が迫る中で、西村経済産業大臣が6月10日水戸市を訪れ、茨城県の漁業者に会って改めて理解を求めました。

西村大臣は6月10日、水戸市の茨城沿海地区漁連に飛田正美会長らを訪ね、原発処理水の海洋放出への理解を求めました。西村大臣は「廃炉は最重要課題。廃炉にあたって、処理水の海洋放出は避けて通れない」と話しました。茨城沿海地区漁連の飛田会長は「処理水の海洋放出には断固反対。今後数十年続く海洋放出で、将来への不安が増し、漁業継続への懸念が生じている」と話し、海洋放出に反対の立場は変わらないと主張し意見交換は平行線のまま終わりました。

政府はことしの夏ごろまでに放出を始める方針で西村大臣は「政府として今年の春から夏の海洋放出の方針を決めているので、変えることはない。関係者の理解なしには実行しない。信頼関係の構築に取り組みたい」と話しました。

茨城沿海地区漁連の飛田会長は「大臣は日程は決まってないことを言っていたが、海洋放出には絶対反対ということは伝えた。貫きとおす」と話しました。

今後も漁業関係者の声を聞きながら思いを国に伝えていく方針です。