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2023年06月08日(木曜日)
口座開設拒否で精神的苦痛 元組員がみずほ銀行提訴
茨城県内に住む元暴力団組員の男性が、5年以上前に組を辞めたのに銀行口座の開設を拒否され精神的苦痛を受けたとして、10万円の損害賠償をみずほ銀行に求める訴訟を、6月6日までに水戸簡易裁判所に起こしました。「不合理な差別だ」と主張しています。提訴は4月18日付です。
みずほ銀行のウェブサイトによりますと、現役の組員の他、暴力団を抜けて5年経過しない者と取引しないとする規定があります。広報室は取材に「事実関係や当社の主張は裁判で明らかにする」とコメントしました。
訴えによりますと、男性は2017年5月に指定暴力団を離脱し、現在は建設関連の会社に勤務しています。2023年4月、みずほ銀行水戸支店で給与を受け取るため口座の開設を申し込みましたが「総合的判断」を理由に拒否されました。男性は、みずほ銀行以外に複数の地方銀行にも口座開設を断られ、子どもの給食費などは妻の口座から引き落としにしています。男性の代理人を務める篠崎和則弁護士は取材に「元組員が口座を開設できず暴力団に戻ってしまう例もある」と話しました。訴訟は5月26日付で水戸地裁に移管されました。(共同)