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2023年04月25日(火曜日)
被告の男「知らないうちに包丁が 刺さった」坂東市のスリランカ人死亡初公判
坂東市の輸出関連会社で去年、45歳のスリランカ人の男性を殺害したとして、殺人の罪に問われている男の裁判員裁判の初公判が4月25日、水戸地方裁判所で行われました。
初公判で男は起訴内容のうち、「知らないうちに包丁が刺さっていた」と殺意を否認しました。起訴されているのは、坂東市の会社員でスリランカ人のモハマドジャミーク・モハマドマジード被告30歳です。
起訴状などによりますと、去年6月、坂東市寺久にある中古自動車などの輸出関連会社の社員寮で、この社員寮に住んでいた同僚でスリランカ人のマルデナゲダラダルマダーサ・ウプルローハナダルマダーサさん当時45歳の肩を包丁で刺し、殺害したとして、殺人の罪に問われています。
水戸地裁で開かれた、4月25日の裁判員裁判の初公判でマジード被告は「刺さったことは間違いないが、わざと刺したわけではない」と、起訴内容のうち、殺意を否認しました。このあとの冒頭陳述で、弁護側は「祖国の妻と電話中だったマジード被告が、酒に酔って大きな音で柱を殴ったローハナさんを注意しようとしたものの、逆に動けないようにされたために腹を立てた」と主張しました。また、「包丁を準備すれば、柱を殴るような行為はやめてくれるだろうと、被告が考えた」と訴えました。一方、検察側は、「死亡させる危険な行為で、結果は重大。怒りに任せ被害に及んだ」と主張しました。25日はこのあと、証拠調べなどが行われました。