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2023年03月16日(木曜日)
原子力首長懇 山田村長「協議会を動かす」
東海第2原発周辺の6つの市と村の首長で作る「原子力所在地域首長懇談会」が3月15日夜、東海村で開かれ、終了後、東海村の山田修村長は、理解が深まったとして、「再稼働への足並みを揃えるための協議会を本格的に動かしていく」と話しました。
再稼働の是非を判断するに当たって、懇談会はこれまで、まだ議論が足りていないという認識でしたが、協議に入る意向を示したことで一歩踏み込んだ形です。今後、協議会を本格的に稼働させ、再稼働への合意形成を図るとしています。ただ、「期限は決まっていない」と前置きしました。東海第2原発のおおむね30キロ圏内は14の市町村にまたがり、住む人口はおよそ94万人にものぼります。全国の原発周辺の同じ圏内の人口で、最多であり、多くの人がスムーズに避難できるような避難ルートの選定や避難先の確保も必要になります。難しい避難計画の策定が、人口が多い分、広域での調整も必要になり再稼働の判断は難しいものになっています。懇談会は冒頭以外非公開で開かれ、山田村長によりますと、国の担当者は、国が前面に立って地域の課題解決に取り組むと説明したということです。6つの市と村は、国の担当者に対し、避難計画の精度をどこまで高めれば住民の理解を得られるのか、明らかにしてほしい、との要望を説明したということです。分かりづらい運転延長のシステムを住民にどう説明すれば理解を得られるのか、併せて、説明を求めました。
一方、国の担当者、資源エネルギー庁の山田仁統括調整官は「安全性の確保を最優先に地域支援の体制を構築し、国として前面に立つ」などと語りました。