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2023年03月13日(月曜日)
「日立を元気に」震災12年で旅館経営者 地域振興に意欲
東日本大震災で被災しながら旅館の経営を立て直し、日立市を元気にしようと活動する男性が、震災12年を前に取材に対し、地域振興への意欲を語りました。
人口減少や過疎化が進み、東日本大震災の影響が色濃く残ってきた県北の振興は茨城県にとって重要な課題です。日立市東滑川町にある、7部屋だけの観光旅館「うのしまヴィラ」館主の原田実能さんは、日立市の「大煙突」の歴史を100年後まで語り継ごうというイベントを開催したほか、映画「ある町の高い煙突」では、応援する会の事務局長を務め、製作段階から支援しました。2015年には、日立市民とプロの音楽家らで行った野外オペラ「マクベス」の総合プロデューサーを務め、いばらき観光マイスターS級にも認定されました。
東日本大震災は、日立市にも甚大な被害をもたらしました。原田さんは、海鵜が飛来する鵜の島に近い場所に、歴史ある「鵜の島温泉旅館」を経営していましたが、震災で旅館がほぼ全壊しました。再建には苦労があったという原田さん。3年間のブランクを経て、観光旅館の経営を立て直し、併せて、地域との絆も深めました。
街づくりや観光についての頼まれごとは断らないという原田さん。震災12年、県北の拠点都市、日立市を元気にしようと、意欲的な取り組みが続いています。