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2023年03月07日(火曜日)
原発事故の避難生活 大学生たちが訴え
東京電力福島第1原発の事故で避難した若い世代の避難生活について調査した大学生たちが3月3日、「まずは多くの人に、避難者の現状を知ってほしい」と呼びかけました。
水戸市にある茨城大学では、「子どもたちの原発避難その10年」と題した報告会が3月3日にありました。報告会では、福島第1原発の事故当時、福島県双葉町などに住んでいた小中学生に、大学生が避難生活の現状についての聞き取り調査を行ったと説明しました。その結果、今も避難で若い世代が翻弄され、周囲が抱く印象とは対象的に当事者が葛藤し、避難先のコミュニティになじめないなど、その状況が分かってきたということです。
また、時が経つにつれ、賠償金というものを周囲が理解するため、いじめの材料にされることを恐れる人が目立ったと説明しました。
まずは多くの人に避難者の現状を知ってほしいと呼びかけました。被災という悲惨な経験を「生きる力」に変えるため、子どもが前に進む気持ちを支えることが大切、と訴えています。