ニュース
2023年03月01日(水曜日)
30年前に崩壊「大煙突」歴史を伝える催し
1993年、当時、世界一の高さだった日立市の「大煙突」が倒れ、30年となることを受けて、地元の市民グループが大煙突の歴史などを100年後まで語り継ごうという「ひたち大煙突フェスティバル」が開かれました。
日立市の「大煙突」は、鉱山から出る煙による公害・煙害を防ごうと1914年、大正4年に建設されました。高さは155・7メートルと当時は世界一でした。老朽化で30年前の1993年2月19日に倒壊し、現在は3分の1ほどの高さとなっています。オオシマザクラの植林など環境回復の取り組みは現在のさくらのまちにつながっていて、大煙突は地域で市民に親しまれています。
2月19日は、かつての芝居小屋「旧共楽館」、現在の日立武道館で大煙突の歴史を100年後まで語り継ごうという催しが開かれました。
そして、地元の劇団員たちが、大煙突が作られたいきさつなどを伝える紙芝居を劇を交えて披露しました。
紙芝居などのあと、地域の新たな名物にしようと、大煙突の高さが155メートルあまりだったことにちなんで、地域の人が、長さ15・5センチ、小麦粉やだし汁を混ぜて焼いた地元の名物「たらし」でソーセージを包んだおやつを配りました。参加者は「だいえんとつー」のかけ声の後、おやつをほおばりました。
催しを企画した原田さんは「これからも大煙突の歴史や先人たちの思いを知る人が増えてほしい」と話していました。