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2022年09月23日(金曜日)

「ニュースなニューズ 」永岡文部科学大臣 単独インタビュー 第3回 旧統一教会、新型コロナワクチン、教員の働き方改革などについて

 

ニュースなニューズ。

先月発足した岸田改造内閣に文部科学大臣として初入閣した永岡桂子衆議院議員。
就任から1カ月、大臣としてどのような政策ビジョンを描いているのかを聴いています。
旧統一教会をめぐる問題や、5歳から11歳の子どもへの新型コロナワクチン接種など。
単独インタビュー、3回シリーズの3回目をお送りします。

 

― 旧統一教会をめぐる悪質商法などいった問題の救済に関連して。教団をめぐって、不安をあおって高額商品を買わせる霊感商法が社会問題化、近年も高額な献金などで被害相談が続いている。このような組織が宗教法人格を得ていることについて、市民としても許しがたいものを感じる人も多いのではないかと思うが、こうした問題に関連して、宗教法人の認証や解散について規定した宗教法人法を変える考えについて。
大臣)宗教法人法は信教の自由や政教分離の原則を基本に宗教団体に法人格を与え自由で自主的な活動をするための基礎を確保することを目的とする法律で、規制や取り締まりを目的とした法律ではない。法律の趣旨も踏まえ、宗教法人は信教の自由を保障する観点から所轄官庁による関与は抑制的であるべきと考えており、法人格をはく奪するという極めて重い、解散命令については極めて慎重であるべきと考えている。宗教法人法の改正については憲法が規定する信教の自由の意義を十分に踏まえて議論することが必要。宗教法人法を改正する場合は、全国の宗教法人の管理運営に大きな影響を与える可能性があることも考慮する必要がある。

―末松前大臣は理系の人材、とくに理系の女子学生の比率を高めるために永岡大臣に女性はこうあるべきというジェンダーバイアスの打破に期待していたように思う。前大臣からの期待について。
大臣)「教育未来創造会議」の第1次提言を実現して未来を担う人材を育成するためには諸外国との比較をし、不足している場合は理系分野の学習ができる場を抜本的に拡充するなど大学の構造転換を図るとともに、特に少数である理工系の専門性を持った女性の皆さんが活躍できる社会を構築していくことが重要。社会全体で理系学生の、とくに女子学生の活躍を支える機運を醸成することが重要。末松前大臣より発表したメッセージの趣旨を引き続き、社会全体に発信をしていく取り組みを促したい。男女の違いに基づく先入観の排除に取り組みたい。

―新型コロナウイルス感染症ワクチンについて、厚生労働省の専門家会議が5歳から11歳の子どもへのワクチン接種を「努力義務」としたが、ワクチンを打つのを決める役割を誰が持つのかを考える点で、「努力義務」であれば、これまでとは違った段階に移ってきたように思う。相談先の情報などを周知するという、これまでの取り組みと変わることはないのか。
大臣)努力義務の対象だったのは、12歳以上のものも含め、制度改正では、児童生徒への新型コロナワクチンの接種は強制ではなく、本人と保護者の意思で判断すべきものと考えている。本人や保護者が接種の判断ができるよう、ワクチンの効果や副反応、接種にかんする相談先の情報などにつきまして、十分に周知されることが必要。希望する保護者などが必要な情報を取得できますよう、今後も引き続き、厚生労働省と協力しながら必要な情報を取得できるよう、取り組む。

― 教員の働き方や賃金について。教員の働き方でブラック職場という言葉がよく使われているようだが、教員の長時間労働は常態化している。働き方の状況調査なども行って、議論はされていると伺うが、教員の長時間労働のあるべき姿をどう考えるか。残業代が出ないような仕組みになっているのではないかという批判などについて、残業代の出るような賃金体系にするという考え方についての、大臣のお考えは。
大臣)教師に厳しい勤務実態があると認識している。負担軽減へ働き方改革が大変重要。
国、学校、教育委員会が連携しながら、それぞれの立場で教師が教師でなければできないことに全力投球できる環境の整備が本当に必要。時間外勤務は、2018年以降は改善傾向で、働き方改革による成果は着実に出ているが、依然として時間外勤務の多い教職員も多い。取り組みを加速させる必要がある。2019年度の給特法の改正を踏まえ、教師の勤務時間の上限を定めた指針を策定するとともに、働き方改革を一層推進するため、小学校35人学級の計画的な整備や、高学年の教科担任制の推進などによる教員の大幅な定数改善をしていきたい。教員の業務支援員をはじめとする支援スタッフの拡充もしたい。学校のデジタル化など、学校DXの推進に必要な経費を計上している。現在の給特法の仕組みでは、教師の職務の創造性などに基づく勤務に期待する面が大きく、どこまでが職務かという切り分けにくい特徴的な性格を踏まえ、時間外勤務手当を支給しない代わりに勤務時間の内外を包括的に評価するものとして教職調整額を支給している。働き方改革の様々な取り組みと成果などを踏まえながら、2022年度実施の勤務実態調査で、教師の勤務実態や働き方改革の進捗状況をきめ細かく把握する予定なので、結果を踏まえ、給特法などの構成的な枠組みを含めた処遇のあり方を検討したい。

 

 

教員の働き方改革では、長時間労働の教員への取り組みを加速させる考えを示しました。
第2次岸田内閣の一員として奮闘している永岡文部科学大臣。
県選出議員で初入閣した大臣として、大きな役割を果たすことが期待されます。

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