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2022年04月14日(木曜日)

「減酒」目指す外来好評 総合診療科で通い易くコロナ禍、飲酒増に対応も

筑波大学が茨城県内の病院に開設した「飲酒量低減外来」が好評です。断酒にこだわらず「減酒」も良しとする診療方針や、精神科ではなく総合診療科での開設がその理由で、県外から通う患者もいます。新型コロナウイルスの影響で自宅での飲酒量が増えた人は多く、担当者は「気軽に相談しに来て」と呼び掛けています。

低減外来はアルコールと健康障害の関係を研究する筑波大学の吉本尚准教授が2019年1月に開設しました。こだわったのは、受診や再診のハードルを下げることです。外来では断酒を無理強いせず、患者と一緒に目標を立てます。

外来の開設先を患者の体の不調を幅広く診る総合診療科にしたのも特徴です。吉本准教授によりますと、アルコールへの依存は精神疾患の1つで国内では主に精神科が治療します。

精神科以外での開設は全国でも珍しいことですが、「『健康診断で肝機能の数値が悪かった』くらいの感覚で来てもらうのが理想」といい、依存症の手前で悩む人にも門戸を開いています。 

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